夜明けの宗谷海峡(2016.04.27)

稚内という場所は、「海から上がる朝陽」と「海に沈む夕陽」の双方を視ることが出来る土地である…何か「自転する惑星」の“生命”のようなモノ…換言するなら「地球の息吹」のようなモノが感じられる…永くそのように思って来たし、現在でも思っている…

拙宅は海岸に近い…稚内港北防波堤ドームが在る辺りの近所であるが、あの辺りから望む海は宗谷丘陵の側が見えて、東寄りの方角になる…季節毎に少しずつ角度が変わるのだが、街に朝をもたらす朝陽が美しいのだ…

↓宗谷丘陵の側に朝陽が上がっている…
Wakkanai in early morning on APR 27, 2016 (7)
↑「舞台の緞帳が降りている他方、裾から中途半端に灯りが漏れる」という按配に雲が空を覆っている…雲の下で、丘陵が暁色の空を背景にして、強めな光に浮き上がっている。林立する風力発電の巨大な風車のシルエットが見える…雲は強い光を受けて、不思議な光彩を見せている…

こういう光景…カラーで撮る画も好いが…モノクロも「光の強弱とモノの形状の面白さ」が強調され、なかなかに面白いと思う…

原爆ドーム(2015.10.28)

長く「訪ねてみたい…」と思っていて、初訪問を果たしたのは2009年のことだった…以降、再訪の機会を伺ったが、果たせたのは2015年10月だった…

福岡・博多からの夜行バスで広島入りし、バスターミナルから近い原爆ドームを起点のようにして、好天に恵まれた広島市内を動き回った…

↓モノクロ写真の原爆ドーム…何とも言い難い“雰囲気”を醸し出すものだ…
A-Bomb Dome at Hiroshima on OCT 28, 2015 (8)
posted by Charlie at 07:38Comment(0)広島県

熊本駅の<SL人吉>(2015.10.23)

“8620形”という蒸気機関車が在る…大正時代に製造され、全国各地で活躍した。樺太でも活躍したという機関車だ…

JR九州では、この“8620形”の1輛である<58654>をレストアして動くようにして、客車を牽引させる列車を運行している。<SL人吉>と名付けられ、熊本駅と人吉駅の間、肥薩線を往復している…

先人が苦心の末に開通させ、車窓の風景がなかなかに好い肥薩線を、「大正産れ」で「樺太でも活躍した型」の蒸気機関車が牽引する客車に揺られながら行く…「仄かな憧れ」が掻き立てられる…こういう列車に、普通列車に乗車出来る普通の乗車券と、何百円という次元の指定席券で乗車可能なのだ!素晴らしい…

という具合に素晴らしいのだが、素晴らしいだけに人気が高く、指定席が取り悪い…「ダメで元々…」と九州上陸を果たした小倉駅の窓口に立ち寄って尋ねてみれば…私一人が乗車可能な分の指定席券が、未だ残っていた!当然、それをお願いした…

↓夜の間に熊本へ移動し、迎えた朝に熊本駅に登場した<58654>の雄姿だ!!
'SL HITOYOSHI' at Kumamoto Station on OCT 23, 2015 (1)

古式に則っているのだろうが…発車時刻が近付くと、車掌はハンドベルを鳴らして乗客に乗車を促す…客車の扉を閉めて安全確認を済ませると「発車!!」と機関士に聞こえるように大声で呼び掛ける。それに応えるかのように力強い汽笛が辺りに響き、機関車が動き始める…客車内は「ガクん…」と“牽引”の列車に独特な揺れ方をする…街並みや山村の風景が流れ、沿線に居合わせた人達は「例の汽車が今日も現れた…」と注目し、笑みを零している人達も多い…

「ほんの少し前」のことだが…酷く懐かしい感じで、時々思い出している様子だ…

こういうような「愉しい思い出」と共に在る熊本が、大きな災害に見舞われてしまったとの報に気持ちを曇らせている。心よりお見舞い申し上げる。
posted by Charlie at 07:12Comment(0)熊本県