宗谷線の北端側は「稚内 <<>> 南稚内 <<>> 抜海」という順番に駅が設置されている。
列車で北上する場合…抜海駅を過ぎると、南稚内駅の近くで目に馴染んだ市街が見え始め、南稚内で下車する人達が在って、そして稚内駅に到着という按配なのだが…
↓「車窓から視る」機会が多い抜海駅の様子を、間近に視る機会―「ラッセル車を観よう!」と近くまで出掛けたのだった…―が在ったので、何となく写真を撮った…

↑この抜海駅は無人駅だ。南稚内駅と稚内駅は有人駅なので、「日本国内で最も北に在る無人駅」ということになる…
↓駅舎の端の辺り…1924年に鉄道が開通した頃の木造建築が基本的にそのままなのだという…壁にサイディングを貼る等の補修は施されているが…

↑“平仮名縦書き”な駅名表示だが、北海道内では何故か<サッポロビール>の広告が定番…こういう年季の入ったモノに留まらず、新しい場所―近年に建て直したような、例えば旭川駅や野幌駅等…―でも新しい広告が確り入っていたりする…
この抜海駅の駅舎を視ると…何時の間にか「古い映画」ということになった『南極物語』を思い出す。かの高倉健が演じていた観測隊員は、犬を置き去りにしたことで批判が拡がった中、犬の提供を受けた各地の関係者を訪ねて“御詫び行脚”をするという行動を取っていた。そういう行動の最中ということで、この抜海駅が出て来る場面が在る。映画と現状の目立つ違い…恐らく“JR”マークの有無や看板が替っている位で、余り変わっていない筈だ…
こういうような旧い建物…大切にして欲しいようにも思うが…「何時の間にか呆気なく取り壊され…」というような気もしないではない…