N.V.ルダノフスキー胸像(2017.05.26)

ユジノサハリンスクのサハリンスカヤ通の辺りに設けられている緑地には、サハリンの歴史に因む人物の胸像が据えられた場所が幾つか在る…

サハリンスカヤ通とレーニン通が交差する辺りに老舗映画館が在るのだが、その映画館の傍が緑地になっている…

↓こういう、一寸厳めしい感じな人物の胸像が在る…
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↑立派な髭に、帝政時代の軍服を身に着けているので厳めしい印象が強いのだが…

↓ニコライ・ワシーリエヴィチ・ルダノフスキーという人物である…
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↑1853年からの、ネヴェリスコイが指揮を執ったサハリンでのロシア軍の活動で活躍した人物である。

ネヴェリスコイが指揮を執った一隊は、現在のコルサコフ地区に砦を設け、サハリンでの活動に従事したが、ルダノフスキーはネヴェリスコイの指示で各地を踏破して測量を実施して地図を作成している。そういう、サハリンを拓く際の功績を記念し、こうやって胸像が設けられているのである…

↓静かだった時間帯…なかなかに味わいの在る胸像だと思いながら眺めていた…
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老舗映画館で「Дядя Ваня(ワーニャ伯父さん) (1970年)」を観た…(2017.05.26)

↓ソ連時代以来の映画館…最近の“シネコン”というような方式と異なり、大き目なホールが館内に一つ…そこに客席がずらりと並ぶような感じの場所だ…
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↑建物前に広告幕が掲出されているが、最新作―米国等の作品のロシア語吹替が主流と見受けられる…―が連日上映されている…

この老舗映画館では、そういう最新作の上映の傍らで「往年の名作を上映」という“名画座”的なこともやっている。

「金曜日の夕刻18時半から上映」ということで、その“名画座”的な上映が在ることを知り、行き易い時間帯で、同時に何となく興味が沸く作品が上映されると判って足を運んだ次第だ…

5月は著名な監督が関わった作品を順次上映する企画を打ち出しているらしいが、私が興味を抱いたのは、上映作品が「Дядя Ваня(ワーニャ伯父さん) (1970年)」であったからという以上でも以下でもない…

『「Дядя Ваня(ワーニャ伯父さん)』というのは、かのチェーホフの四大戯曲の一つに挙げられる作品である。或いはチェーホフが永く温め続けていたプロットで、「ヴァージョン違い」のような戯曲も幾つか在り、後世に「映画向け」ということで一連の『「Дядя Ваня(ワーニャ伯父さん)』の系譜の作品をアレンジした脚本も創られている。

四半世紀も前に、モスクワの劇場で『「Дядя Ваня(ワーニャ伯父さん)』の芝居を観て気に入って、同じ芝居を何度も観たに留まらず、幾つもの劇場で『「Дядя Ваня(ワーニャ伯父さん)』をやっていれば観るようにしていたものだった…その『「Дядя Ваня(ワーニャ伯父さん)』の“映画化”作品が在ることは承知していて、「確か…観ている…」と記憶していたが、とりあえずスクリーンで観たかった訳だ…

↓YouTubeで視られる映像も見付けた…


「“芝居”と“映画”との“差異”」という感じが非常に面白い!

↓映画館の館内に、こんなオブジェも在る…
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↑こういう型で、それとなく映画文化への敬意、映画を上映することに勤しんでいることに関する矜持を示すという感じ…ソ連時代からの流儀なのかもしれないが、個人的には嫌いではない…そして、このオブジェや、フィルム風な床の画の上に置いている感じは面白い…

こういうオブジェまで据えられ、何やら古めかしい館内を想うが…そうでもない。券を売る窓口は、「昔っぽい外観と雰囲気」ではあるが、クレジットカード決済の端末―ユジノサハリンスクでは“テルミナル”と呼び習わされるが、カードを挿入して、利用者が暗証番号を押すようになっているような機器―が在って、画面に表示される“空席”を視て場所を申し出て、コンピュータでプリントされる指定席入りの券を求めるスタイルだ。ホール内の座席も、「最近の映画館で見受けられるような、古くないモノ」に確りと換装されていた…

この日のホールは「1割位の入り」という雰囲気だった。少し年配な映画好きと見受けられる人達の他、高校生位の世代と見受けられる若者達が連れ立って観ているような感じも見受けられた…

この“名画座”的な上映…入場料は50ルーブルだった…日中に陽射しがキツく思えて喉が渇き、500ml入りのガス入りミネラルウォーターを何となく求めたが、それは45ルーブルだった…