「財布の中身」…(2017.09.12)

↓何気なく、財布の中身をテーブル上に出してみた…
money 12-09-2017 (4)
↑1000ルーブル、500ルーブル、100ルーブル、50ルーブルと常用する紙幣の他に、コインがかなり貯まっていた…

これらのコイン…10ルーブル、5ルーブル、2ルーブル、1ルーブルは非常に出入りが多い。最近は商店で支払いをする際に「細かいのが在りませんか?」という例が非常に多く、そういう場面でこれらのコインは出入りが多い…

他方…10コペイカ、50コペイカというのは、一部の店で釣銭として頂くのだが、支払いに使用する機会が非常に少ない…そこで、財布の中に貯まる一方だ…

これらのコインだが、コインの大きさや厚みは“記念硬貨”として登場する例外的なモノを除くと、永く変わっていない様子なのだが…デザインが多少「新しい」モノになっている場合が見受けられる。非常に判り易いのは、1990年代に採用された「冠等が省かれた<双頭の鷲>」に対し、近年は「冠も着いた、確り“ロシアの紋章”の<双頭の鷲>」が入ったモノが現れている。また1ルーブルのコインには“ルーブル”を示す「Рに横線」の記号を入れたモノが見受けられるようになった。

何となく使ってしまうコインだが、こうして時々眺めてみると面白い。

V.M.ゴロヴニーン胸像(2017.09.10)

サハリンスカヤ通に4箇所在る「胸像が据えられた緑地」の中、3箇所に関しては整備工事が行われていて、暫く立入ることが出来なかった。9月に入ってそれらが竣工し、普通に立入りも出来るようになった。

サハリンスカヤ通を東寄りから西寄りへ進み、交通量も多目なレーニン通と交差する辺りを越えると、胸像が据えられた広場に出くわす。3箇所同時に進んでいた整備工事の中では、何やら生コンを流し込む車輛が出入りしていた等「酷く大袈裟な工事?」と視えた場所だが、そこも他とほぼ同時期に竣工している…

↓こういう胸像が据えられている…
10-09-2017 (10)
↑これを視て、アニメの『銀河英雄伝説』に登場する“帝国軍”の指揮官級の劇中人物達を思い出していた…(あれは、欧州諸国の昔の海軍を意識したようなデザインの服装を敢えてしているので、こういう「帝政ロシアの海軍士官の軍服」というイメージと重なる部分が在ると思うが…)

この人物、ワシ―リー・ミハイロヴィチ・ゴロヴニーン(1776-1831)である。

ゴロヴニーンは、<ディアナ>号という船で、更に後年は<カムチャッカ>号という船で世界周航を複数回成功させている指揮官としてロシアでは知られている。そして日本でも<ゴローニン事件>と呼び習わされる、箱館を拠点にしていた商人の高田屋嘉兵衛が絡まる事件の当事者として少し知られている…

この広場には、ゴロヴニーンの伝記的な情報や、彼が指揮を執った<カムチャッカ>号を紹介するパネルも据えられている。(ロシア語の説明文が在る…)そこに、<ゴローニン事件>の詳述はされていないが、日本の幕吏に捕えられてしまい、2年近く日本に抑留されてしまったことと、その時の経験や見聞を綴った『日本幽囚記』がよく知られていることは紹介されていた。

↓何度も近海を通過しているサハリンの街に据えられた胸像…目線の先には何が在るのであろう?
10-09-2017 (12)

このゴロヴニーンの胸像の在る緑地…私にとっては食事を摂る気に入った店への通り道なので、何時もこの胸像を少し離れた位置から視ている…

N.V.ルダノフスキー胸像(2017.09.09)

サハリンスカヤ通の、海事史関係の人物の胸像が据えられた広場は4箇所在るが、中の3箇所で整備工事が行われていた。9月に入って、それらの工事が竣工しており、胸像の近くに寄ることも出来るようになっていた…

↓映画館の傍に在る、ルダノフスキーの胸像だ…
on 09SEP2017 (5)
↑何か非常に渋い感じで、気に入っている…工事が終わって近寄れるようになったので、久し振りに眺めてみた…

この人物はネヴェリスコイ提督の麾下で、サハリン南部を踏査したことで知られる人物だ。サハリンに関してロシアで語られる際、「遺されている記録として最も古い」というモノが、このルダノフスキーの調査記録であるという事例も少なくないようだ…

↓整備工事が竣工し、広場に寛ぐ人達が戻った様子を、厳めしい顔をしたルダノフスキーの胸像が静かに見守っているような風情が、何となく好い…
on 09SEP2017 (4)

この人がサハリンを踏査した1853年から1854年頃…道路が整っていたでもない中、きっと物凄く苦労したのだと、勝手に想像してしまう…この胸像の目線の先には、車輛の通行量も多目なサハリンスカヤ通が在る…