
↑「等身大」とすれば、モデルの人物は「かなり大柄」ということになるであろう…そんな大きさの像だ…
↓何か「遠い未来を見詰める」かのような、「深い想い」が籠ったような目線を感じさせる…

↑背後にはロシア海軍の艦艇も見受けられるのだが、海を背に佇んでいる像だ…
像のモデルは…アレクサンドル・イサーエヴィチ・ソルジェニーツィン(Александр Исаевич Солженицын)(1918-2008)である…
ソルジェニーツィンは、『収容所群島』や『イワン・デニーソヴィチの一日』が話題となり、1970年にノーベル文学賞を贈られた作家である。が…1974年に「ソ連の市民権を剥奪し、国外へ追放」ということになってしまう…(因みに「ソ連の市民権を剥奪し、国外へ追放」というのは、1929年にかのトロツキーに対して取られた措置が在って、ソルジェニーツィンの例はそれ以来だったようだ…)
ソルジェニーツィンは、ドイツやスイスで暮らした後に米国へ移り、主に米国を拠点としていた…そういう状態は1994年まで続く…
↓ソルジェニーツィンは海を背に、歩を進めようとしている…

↑これは…「上陸」というイメージだ…
「ソ連の市民権を剥奪し、国外へ追放」という措置が取り消され、「ロシアの市民権」を取り戻したソルジェニーツィンは、ウラジオストクからロシアに帰還し、シベリア鉄道で各地を巡ったのだという…
ウラジオストクのソルジェニーツィン像は、「帰還した作家が上陸」ということを記念するモノであるようだ…
来訪者が或る程度多い感じの、海岸の緑地に設けられた像だが…注目している人は見受けられなかった…私は「あのソルジェニーツィン…」と、なかなかよく出来た像を見入っていたのだった…