広島から山陽線を東へ…西条駅が在る…駅の近所は、山陽線を輸送手段として利用し易かったということから、嘗ての宿場町で酒造業が盛んになって、現在でも酒造会社が立地している“酒蔵通”という通称になっているエリアが在る…
西条の“酒蔵通”には、江戸時代に「宿場町の酒造家」であった場所の伝統を明治、大正、昭和、平成と受継いで酒造業を続けているという会社も在る―その会社の酒を求め、土産として友人に配って好評を博したが、自身でも試飲して非常に好かった。西条を訪ねた「想い出の味」となっている…―が、多くは明治時代辺りに酒造業を始めたか起こっているという会社であるらしい。故に江戸時代から受け継がれた建築様式である白壁の土蔵造りな建物に、煉瓦造りの煙突が組み合わさったような、更に板を組み合わせた洋館的なモノも一部に混ざるような、独特な旧い建築群が伝わっている。近年では「独特な街並みを大切に…」と、景観を護って整備するようなことも在るようだが、多くは「創業以来、多くの人達が大切に使ってきた建物を大事に使い続ける…」ということで、自然な形で独特な雰囲気が守られて来たという経過らしい…“宿場町”だった時代以来の、現在の感覚では狭隘な道路に沿ったエリアで、中途半端な開発が永く入らなかったという事情も在るのかもしれないが…
その独特な雰囲気のエリアは西条駅に近く、列車で到着して、駅構内の観光案内所で周辺地図を頂いて、それを手に何となく歩いて向かった…
↓こういうマンホールの蓋に出くわす…西条を旧い書体で「西條」としている…
↑「白壁の土蔵造りな建物に、煉瓦造りの煙突」という、辺りの雰囲気を表すイラストが入ったモノだ…
蓋の画をよく視ると…飛行機も飛んでいる…これは、西条を含む東広島市が広島空港を擁するからなのであろう…さり気なくアピールしている…
気が向くまま、足が向くままに方々を訪ねるのは愉しい…そしてそういう時のことは永く記憶に留まり、時々、不意に断片的に色々と思い出すものでもある…