木と池?池と木?:<札幌農学校第2農場>:北海道大学総合博物館(2019.09.28)

現在の北海道大学は明治時代に設けられた<札幌農学校>を起源としている。北海道を拓く中、当時の日本では知られていなかった米国等での農業(畜産や畑作)の技術ノウハウや諸知識を普及啓発する、或いは新しい技術を普及啓発するリーダーたる人材を育てることが目論まれた訳だ…

その<札幌農学校>は、当初から広々とした構内に農場を設けていたというが、その流れを汲む農場の施設が「博物館の資料展示」という位置付けで、訪ねて見学可能なようになっていると知った…

↓そういう訳で、とりあえず訪ねてみた…いきなり「画になる?!」という光景に出くわした…
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↑「池に木が映り込む」と言うのか、「木が池の中?!」と言うのか、穏やかな晴天の中で鮮やかな様子が見受けられた…

北海道大学は、札幌の地下鉄南北線の沿線、さっぽろ駅の北西辺りから、沿線の北12条駅、北18条駅の近くまで「沿線3駅のエリアに広がる」という広大なキャンパスを擁している。<札幌農学校第2農場>は北18条駅に近い一画を占めている…

↓少し陽射しがキツいような気がした中、「<札幌農学校>の農場に着いた!」と木陰で何となく一息入れた…
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↓古くから残っている木なのか、<札幌農学校>が開かれて施設群が整備される中で植えられた木なのか、それは不明ながら、なかなかに大きな木が水面にその姿を見せている…
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↓ここから去ろうとした際…今一度、この池の様子を眺めて名残を惜しんだ…
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こういう、古い時代の産業の様子を伝える場…一寸面白い…

<永倉新八来訪の地>:北海道大学(2019.09.28)

↓札幌駅のやや北西…北海道大学の正門の辺り…歩道の上だ…
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↑「誠」の文字が入った幟が描かれている?

「誠」の一文字をシンボルマークにしていたのは、幕末期に活躍した<新選組>である…

幕末期の京都で、幕府が派遣した「京都守護職」の会津松平家の傘下で、街の治安維持を目的に“不逞浪士”を取締り、斬り合いに及んで斬ってしまった例も多々在る…戊辰戦争と呼ばれる旧幕府系勢力と新政府との争いの中、旧幕府系勢力の最後の抵抗ということになった“箱館”の戦いで、新選組関係者も参加している…

そういう経過が在るので、北海道内では函館で新選組がやって来て戦いに参加した経過に因み、色々なグッズが売られていたりもする…札幌では?新選組に関連することが持ち上がる例は思い当たらない…が、「札幌都心の一隅」と言っても差し障りが少ないような、北海道大学の正門辺りに新選組のシンボルマークの「誠」が登場する…

↓歩道路上の「誠」の脇に、こういうモノを飾る謂れが綴られた立札が在る…
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↓立札には、明治時代に新選組に居た経過が在る永倉新八が当時の<札幌農学校>に出入りしていて、若者に剣術の指導をしていた経過が紹介されている…
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<新選組>だが…これには雑多な背景を有する「腕に覚え!」という人達が参加していた…

永倉新八は<新選組>の母体が立ち上がる当初から参加していた人物だ。中核的な隊士が出ている、江戸の剣術道場であった<試衛館>に関わっていた人物だ。<試衛館>とは、<新選組>の局長ということになって行った近藤勇が主宰していて「天然理心流」を伝える場であった。が、他流派の人達も盛んに出入りしていて“食客”となっていた。永倉新八もそういう“食客”の1人だった。永倉新八の剣術は「神道無念流」であったという。

この<新選組>に参加した人達等、当時の色々な人達に関する紹介で「○○脱藩」というのが見受けられる。「大名家の家中から離れて浪士となった」というのが「○○脱藩」ということだ。永倉新八に関しては「松前脱藩」ということになっている。

松前家は、蝦夷地(現在の北海道)で通商を行う権利に関して「知行」という扱いになっている、少し「変わり種」な大名家であったが、色々な必要性が在って江戸に邸を有していて、家中の武士達の中には江戸邸で働く者達も在った。永倉新八はその江戸邸に在った士の家の出であるようだ。<新選組>へと繋がる<浪士組>が京都へ向けて旅立つような時点で、松前家の江戸邸を離れてしまっているので「松前脱藩」という訳である…

戊辰戦争の展開の中、永倉新八は江戸で<新選組>の他の主立った人達と別れて行動することになる。そして新政府側から追われる身になってしまった時点で、松前家との縁が生き、救いの手が差し伸べられる。松前家中の杉村家の養子ということになって名前を変え、北海道に移り住んだ訳だ…その北海道に移り住んだ後、この北海道大学正門で紹介されている挿話、<札幌農学校>に出入りして若者に剣術の指導をしたという出来事が在るのだ。

ささやかなモニュメントだが…非常に興味深い!!

些か強めな風浪…曇天…:稚内港北防波堤ドーム(2019.10.04)

「暗さが“深い”?」と感じられるような早朝だった…前日の同じような時間帯の様子を想えば、「一層に曖昧な夜と朝との境界」とでも呼ぶべき感で、何やら厚目な雲が低い空から高い空にまで拡がっているという様子だった…

そういう中、長袖Tシャツの上に“ウルトラライトダウン”を着て、ベースボールキャップ着用というような服装で戸外へ…昨日まで残っていた「些かの温い空気」は拭われてしまった感で、多少風が強い感だった…

↓この辺りに近付く中で「寄せる強めな浪」を思わせる音は聞こえていたが…
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↓なかなかに強めな浪が見受けられた…
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↓浪が穏やかな場合は、もっと“水際”に近寄ることも出来るが…今般は「ランダムに強い波が高い飛沫を上げながら護岸を叩く…」という感で、無理に寄るようなことは避けた…
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こんな様子を眺めていれば…雨が交じり始めた…早々に引揚げた…

こういう「荒天…」に寄った感じの様子…秋が深まる中で散発するように思う…序に…この種の画はモノクロが酷く似合うような気もする…

<212>:すすきの交差点=すすきの停留所付近:札幌の路面電車(2019.09.28)

陽が傾きかけている頃…地下鉄南北線すすきの駅に至り、すすきの交差点に出て、路面電車のすすきの停留所に至った…

↓南下している軌道が、東から西への軌道へ…交差点に「90度カーブ」の箇所が在る…歩行者も多く横断する箇所で、路面電車は慎重にこの「90度カーブ」に進入する…
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↓停留所の直ぐ近くが横断歩道で、横断中の歩行者に注意喚起をすべく警笛も鳴った…
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↓横断歩道の上の軌道を路面電車が通る…
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↓こんな様子を見て、この電車に乗り込もうと、乗客の列に加わった…
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電車はこの後、西へ進み、更に南下することになる。味わい深い年季が入った車輌の<212>…すすきのを行く姿が好い…