カプチーノ…:ユジノサハリンスク(2019.10.28)

「一寸した合間」にカフェで飲物を頂いて一息…何処に在ろうと、そういうことをするのは好きなのだが…ユジノサハリンスクでそういうことをする機会が在った…

↓多少勝手知ったエリアの、勝手知った感の店に寄って、こういう飲物を頂いた…
28-10-2019 (6)
↑ラテアートを施したカプチーノだ…「飲物は砂糖無しが好い…人生は甘い方が好いかもしれないが…」という台詞を“ネタ”にしてしまっているが、これも砂糖無しで頂いた…

ユジノサハリンスクのカフェ…或いはロシア国内全般のカフェは、少し独特な経過で現在に至っているのかもしれない。

このカプチーノを出すような、“使い切り容器”を使って外に飲物を持ち出すか、カップに注いで店内で頂くというような感じの店が、所謂「カフェ」というモノが流行り始めたのは「エスプレッソマシンで淹れる珈琲が隆盛になった時代以降」なのである。

日本国内では…「カフェ」が寧ろ「喫茶店」と呼ばれ、ハンドドリップやドリップする仕掛けのコーヒーメーカー、或いはサイフォンを使用して珈琲を淹れるという段階が在って、そういう他方で比較的新しい時代にエスプレッソマシーンを使う店も出て来たという状況であると思う。対してユジノサハリンスクやロシア国内の諸都市では、「カフェというモノが勃興した当初から既にエスプレッソマシーンの時代に入ってしまっていた」のである。

従って、「普通の珈琲」はエスプレッソの濃さを調整する<アメリカーノ>なのである。「ドリップコーヒー」ではないのだ…

↓そういう事情なので、このカプチーノは「極めてポピュラー」な感じだ…「とりあえず」とこそ言わないが、カフェ等で一寸飲物を頂こうとなれば「カプチーノ…」と言い出す人は、ユジノサハリンスクでは多いように思う…
28-10-2019 (4)
↑こうやって、頂く飲物を写真に収めるのも一寸愉しいが、ラテアートを施したカプチーノのようなモノ殊更に画になるかもしれない…

そんな「事情」を思い出しながら、少しだけ馴染んでいるユジノサハリンスクのカフェで供されるカプチーノを愉しんでいた。そして思い出したのは、ウラジオストクを訪ねた時、「敢えてドリップ方式で淹れた珈琲も供している」という店を見付けて、<リェグリャール>(“レギュラー”がロシア語に転訛しているのだと思う…)と称して売られていたそれを、店の近所を通り掛る都度に求めていたということも在ったのを思い出した…

一杯の珈琲を頂いてみるということから、随分と話しが拡がるものだが…ハッキリ言えば、こういうラテアートを施したカプチーノのようなモノに最も頻繁に出くわすのは…私自身の場合はユジノサハリンスクを訪ねて滞在する場面になるような気がする…日本国内の大きな街のカフェでも珍しくはない筈だが…

N.V.ルダノフスキーの胸像が在る広場…(2019.10.24)

↓“豊原時代”には「街の東西の境界」だったレーニン通と「街の南北の境界」だったサハリンスカヤ通とは何れも賑やかだが…両者が交差する、ユジノサハリンスク市内でも賑やかな辺りの、老舗映画館脇が都市緑地となっている。
24-10-2019 (22)

↓なかなかに雰囲気が好い緑地だ…
24-10-2019 (23)

↓緑地に胸像が据えられている…
24-10-2019 (24)
↑とりあえず、この胸像に因んで<ルダノフスキー広場>で通る場所になっているようだ…

↓何度も視ているが、渋い感じの風貌の胸像だ…
24-10-2019 (26)
↑「ロシア海軍の功労者」とされるネヴェリスコイの下で、サハリン南部の現地調査を手掛け、詳細な記録を残したのがこのルダノフスキーである…もう少しばかり知名度が高まっても好いと何時も思い、時々こうやってブログで紹介している…

この日は天候に恵まれた。少々気温が低い感ではあったが、こういう雰囲気が好い広場が多いユジノサハリンスクは、歩き回ることが心地好い街であるとも思う…

待機中のフェリーが見える中央埠頭:稚内港の早朝(2019.10.30)

前夜は…正しく「疲れた…寝る!!」という状態で、多分午後7時台には眠ってしまっていた。夜間に、何やら雷鳴のような音も聞こえた気がしないでもなかったが、然程気に掛けず、午前3時頃に起き出し、少しゆっくりしてからまた横になったのだが、結局午前5時台に起き出した…

戸外の様子を伺えば、少し明るい…日出の時刻は何時の間にか午前6時を過ぎる辺りになったようだ…

↓フェリーの車両甲板から漏れる光、船や辺りの灯りに酷く惹かれ、中央埠頭を望む辺りに歩み寄った…
30-10-2019 morning (2)

↓海面も滑らかに磨き上げたような、独特な風情が漂う…
30-10-2019 morning (3)

↓静かな海面に、日出前の空の様子や辺りの光が映り込み、風が漣を落としている…
30-10-2019 morning (5)

然程気温は下がっていないと思った。10℃程度だったか?しかし、風は然程強くない割には冷たかった…

こういう中でも、利尻島や礼文島を目指すフェリーは、車輌等を積み込み始め、出航の準備にいそしんでいる訳だ…

↓この辺りの眺め…「フェリーが発着する港らしい」という感じで気に入っている…
30-10-2019 morning (9)

<Мокко-Южная Америка/Африка (средняя обжига)>(モッコ-ユージナヤ アメリカ/アフリカ スリェードニャヤ オブジガ)(2019.10.26)

↓ユジノサハリンスクのスーパーマーケットで珈琲豆を求めた…御世話になった宿の部屋で、硝子のテーブルの上に何となく置いて写真に収めておいた…
26-10-2019 (21)
↑直ぐに使える挽いてあるモノと、自分で挽く豆とが商品棚に在るのだが、豆の方を求めてみた。と言うより、拙宅には豆を挽くグラインダーが在るので、珈琲は豆で求めるようにしている…

<Мокко-Южная Америка/Африка (средняя обжига)>(モッコ-ユージナヤ アメリカ/アフリカ スリェードニャヤ オブジガ)という名前だが、要するに「南米またはアフリカのモカ(ミディアムロースト)」ということである。モスクワの会社がロシア国内等で流通させているモノだ…勝手に<モカ(ロシア流通)>とでも呼び習わすことにしたが…

この<モカ(ロシア流通)>…「直線距離に比して何倍かの距離を、酷く長い時間を掛けて移動」ということをして拙宅に持ち帰り、早速に愉しんでいるが…“ミディアムロースト”のスッキリした味の珈琲だ。盛んに淹れて、直ぐに無くなってしまうかもしれない…

結局、「普通の珈琲豆」という以上でも以下でもない訳だが…モスクワの会社がロシア国内等で流通させているモノで、ロシア語がゴチャゴチャ書かれたパッケージに入っていると、何か「殊更に珍奇なモノ」にでも接するような、不思議な気分になる。