↓何か…「近現代史の重要な舞台?」というような、厳かな空気感さえ漂う場所だ…

↓残念ながら見学エリアから外れていて上ることは叶わないが、階段の感じも好い…

日本銀行は小樽に支店を構えていた経過が在る…
北海道の諸都市は沿岸部の方が歴史が古い…そして明治時代から大正時代には、それらの沿岸部の諸都市の中には、近年の様子からは想像し難い程度の隆盛を誇った場所も在る。
北海道の物流の要である港を擁し、様々な取引の都合で金融機関が多々立地し、加えて水産業や関連の加工業等も盛んであった小樽は、そういう「隆盛を誇った」という経過が在る街だ。
明治時代の終わり頃から、金融機関関係の様々な建物が小樽には登場しているというが、その中で「一際の威容を誇った」のが日本銀行の小樽支店である。
日本銀行小樽支店は、著名な建築家で、東京駅の設計等で広く知られる辰野金吾や他の建築家達が取り組んだ建物で、1912(大正元)年に竣工している。
↓入口扉のマーク…日頃使っている紙幣(=日本銀行券)に確り刷られている日本銀行のマークだ…

↓因みに入口扉全般はこういう感じである…

↓カウンターが設えられていて、「銀行の支店」と言われて納得出来るような雰囲気である…

この日本銀行小樽支店は2002(平成14)年まで活動していて、後に札幌支店に統合となった…何時の間にか、金融等で札幌が圧倒的に大きな位置を占めるようになって、小樽との間は毎日通勤通学している人達も多いような距離なので「支店の統合」ということになったのであろう…
↓そしてこの華麗な建物は資料館ということになって一般に広く開放されている…

館内では「フラッシュ撮影は御遠慮願います」となっているが、一部の企画展展示物のようなモノを除けば、写真は撮って構わないという事になっている…
随分以前に訪ねてみたことが在ったのだが…南小樽駅辺りから小樽駅辺りへ歩いた途中にこの<日本銀行旧小樽支店金融資料館>が在ったことに思い至り、何となく寄ってしまった…
これだけのモノ…当時、日本銀行関係の建物としては、東京の本店、大阪支店に次ぐ程度の経費を投じての建築だったというが、そんな建物の中に「一寸寄道…」と気軽に寄ることが叶うのは素晴らしいと思った。