伝統を誇る泡盛だが、琉球王国時代には王国政府が贈答品や賓客の歓待に用いるようなモノ、上流階級の飲物で、製造も厳しく統制されており、材料も米を専らとする関係で「庶民が愛する酒」という程でもなかった経過を辿っているようだ。
「庶民が愛する酒」というモノは「米以外の材料を利用するモノ」で、主に芋を利用したことから「芋酒(イムゲー)」と呼ばれたそうだ。
明治期以降、沖縄県では王国時代から泡盛を造っていた関係者達が起こした現在も続いている会社の前身になっているような蒸留所の他に、酒類の自家製造のようなことも盛んに行われていたという。そういう中、芋を利用する「芋酒(イムゲー)」はかなり盛んに造られていた。
が…酒税の規則が整って酒造というモノが統制され、酒類の自家製造が原則禁止となる明治時代末から大正時代になると、沖縄県での「芋酒(イムゲー)」の製造は殆ど途絶えてしまった…
↓そういう経過の「芋酒(イムゲー)」だが…「大正時代以来、約100年を超えて蘇る!」と沖縄県内の酒造会社が<IMUGE(イムゲー)>と銘打って世に送り出した!!
↑石垣島の会社から取寄せ、沖縄県の“琉球硝子”の流れを汲む味わい深いグラスに注いでゆったりと愉しんでみた…
米麹と米で醪を造って蒸留するのが泡盛だが…<IMUGE(イムゲー)>は米麹に沖縄県産の芋を合わせて醪を造り、更に黒糖を加えて発酵させ、それを蒸留しているのだという。芋の本格焼酎の工程に黒糖を加えて更に発酵ということなので、焼酎とは少し違う。故に<IMUGE(イムゲー)>は酒税法上は「スピリッツ」という分類になるらしい…
↓芋の本格焼酎に通じる芳香が立ち昇り、口にすれば芋に由来する甘味も少し感じるのだが、黒糖を加えている関係で何やら芋の焼酎以上にスッキリした感じがした…
今般頂いてみたのは「37度」という、本格焼酎の“原酒”というモノに準じた仕様のモノだが…大変に美味い!!
↓泡盛でもない…芋の焼酎でもない…<IMUGE(イムゲー)>!!一寸好いモノに出会った…
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