利尻富士を仰ぎ見る…そして礼文島を望む…:利尻町にて(2021.08.01)

もしかすると「存外に知られていない?」ということかもしれない。利尻島には4つの村が在って、それが2つずつ合わさって、現在も2つの町(自治体)が在る。稚内港との間を往来するフェリーが発着する鴛泊港を擁する、島の東側を占める利尻富士町が在り、反対の西側を占める利尻町が在るのだ。

その利尻富士町の範囲ということになる鴛泊港に着き、「車輛調達!」(レンタカーを利用…)ということにして動き始めようとした際、「反時計回りで動こう…」ということにした。と言うのも、やや雲が多い鴛泊で眼を凝らすと「向こうの天?“明るい”感じな色ではないか?」と思えたのである。

鴛泊から北上してから西へ進みながら南下という進路…これが「反時計回り」である。そういうコースで進むと、天が少し明るくなって来て、雲が上空の強風に押し流されているような様子が見受けられた。

「視えたじゃないか!利尻富士が!!」と一同驚嘆であった…

↓停車可能と見受けられる場所で、このような利尻富士の様子を眺めた…
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同行した友人達は、稚内へ北上する道すがらに利尻富士を遠望し、「近くへ行くことが叶うなら?麓であの山の姿を眺めてみたい…」と想い、急遽渡航と決した。そして御誘いも頂いたのだったが…

↓想い、願いが天に通じたのか、見事な利尻富士の姿が視えた。火山活動などで形成された平坦でありながら複雑な感じでもある島の地形を見下ろしながら、巨大な山が悠然と佇んでいる…
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↓道路を渡った辺りでは、礼文島の陸地も視えた!
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↑礼文島は小高い辺りに佇むと「雲の中?」とでも感じるであろう程度に雲が被っていたが、緑に覆われた陸地が、飛沫を上げる浪も視える海の碧の上で輝いていた。

↓本当に素晴らしい光景だと思う…
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利尻島に関しては、東西で少々天候の差異が大きめな場合も見受けられる。そして強風で雲が流れるというような事も手伝って、天候変化の時間的周期も少し短めであるようだ。或いは典型的な“島”の様子ということにもなるのかもしれないが。

前日午後まで全く意図していなかった「急遽…」という感じで利尻島を訪ねたが、船上からの、加えて到着した頃の眺望が好かったとも言い悪い中で、こんな風景に出くわしたというのは大変に幸いである。

利尻昆布!?(2021.08.01)

沓形の漁港で景色を愉しんでいたが…

↓何気なく足元を視た…
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↑船が出入りすべき岸壁の辺りに昆布が見受けられる…海水の透明感が高い感で、光を受けて昆布が揺らぐ様が視えて面白かった…

これが所謂「利尻昆布」の種類ということになるモノであろう…ここで採捕はしないかもしれないが…

燃料タンク…(2021.08.01)

↓利尻島の西側、沓形の漁港周辺で見掛けた…
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利尻町を中心にして、各種燃料やガス器具等を販売する会社が在って、その会社の燃料タンクであるようだが…俄かに天の雲が晴れていた中、「爽やかな夏」という光線が降り注ぐ中で眺めると独特な風情が在った…

<サイプリア宗谷>…:稚内港(2021.08.01)

↓稚内港フェリーターミナルからの眺めだ。
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↑<サイプリア宗谷>が出航に向けて待機中だ。

「サイプリア」?やや不思議な名だ…初めて聞いた時、個人的には「『ガンダム』に登場する物々しい機動兵器の名前?」という程度に思ってしまったが…フェリー会社のウェブサイトによれば「礼文島にのみ生息するレブンアツモリソウにちなんで、アツモリソウの学名“CYPRIPEDIUM(サイプリペディウム)”に、国・地域名“IA”を合わせた造語」とのことである。それで「サイプリア」である。

↓この船に乗ることに…
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↑前日午後までは全く計画していなかったが…「急遽の利尻島上陸」という友人からの御誘いを容れて、利尻島の鴛泊港との間を往復してみることにしたのだ。

↓「多少、風浪が?」というような感じで、些か雲が多い中、<サイプリア宗谷>の出航が近付く…
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↓全長95.7m、幅15m、深さ5.4m、総トン数3555トン…<サイプリア宗谷>が沖の利尻島を目指して航行を始めた…
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↓<サイプリア宗谷>の「2等自由席」ではこういう具合に座席が設えられている。稚内と利尻・礼文との航路であれば2時間弱の乗船時間である。こういうような設えは、居心地が好いと思う。
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↓こうして稚内港を発った。「酷く揺れる?」と視えるような海面の感じではあるが、所謂“スタビライザー”なる機構が効いているらしく、乗心地は「普通に船らしい」という程度であった。
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時には、こうしてフェリーに乗るのも好い…

稚内港北防波堤ドーム…(2021.08.01)

俄かに「朝から一寸…」と出掛けようということにした早朝…前日までの様子に鑑みて、何となく「涼む…」という意識で早朝の戸外に出たが…

↓海岸で視たのは、些かの風浪という様子だ。風もクールで、気温は20℃を挟むような程度に下がっていた。「涼む…」という程でもない感じだった…
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↓やや雲が多目な感じもする早朝だった…
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月が改まり、俄かに天候の感じが変わったような気がするが…或いはこのような様子が「当地らしい」という程度なのかもしれない。

“影”と眺望と…:<稚内開基百年記念塔>にて(2021.07.31)

遠方の友人が北海道に上陸し、当地に立寄るという段取りとなり、御会いするということとなっていた。

ハッキリ申し上げれば、「私如き…」と会って歓談というような時間を設ける旨の申し出を御伝え頂くというだけで、「途轍もなく高価な土産を頂く」というような感である。少し愉しみにしながら、「(当地としては)少々暑い…」という好天の休日に寛いでいた。

友人は車輛を駆って移動していた。到着しそうだとの報が入り、友人が滞在するという、拙宅の極近隣である宿を訪ねて再会を寿いだ。「列車の運航時刻か何かのように、“〇時〇分にXX”ということでもないので…この日は互いに気に入っているあの店で夕食、歓談としよう…」という話しになっていたのだった。その「あの店」の開店にはやや間が在るので、近隣を少し眺めて愉しむということにしてみた。

↓ここを訪ねてみた…<稚内開基百年記念塔>の展望室だ…塔が午後の陽射しを受けて、丘陵の地面に影を落としている…
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↑「“あの店”の開店にはやや間が在るのでその辺を…」という話しになった時、塔が丘の上に姿を見せていたので「あそこへ上ろう…」ということにしたのだ。

↓稚内港の様子が眼下に視える…
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<稚内開基百年記念塔>はこの展望室を擁し、下の階は郷土資料館になっている。ここを訪ねて、天候が好い場合には「とりあえず展望室」が好い。先に資料館を見学していれば、俄かに霧が拡がって「眺望が!??」となってしまうという、「お笑い…」な場合が実際に在る。そこでとりあえず眺望を愉しんだのである。

↓遠景に利尻富士も霞んでいた…
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↑この日、日本海側を移動していたという友人は、随所でこの利尻富士を遠望していたということだった…

時にはこういう眺望を愉しむのも好い…

「急遽の上陸」という顛末…(2021.08.01)

「酷く暑かった2021年7月」と記憶することになるであろうか?文字どおりの末日まで、何やら温い空気で、日中は25℃を超えるに留まらず、30℃を伺い、時には「何十年振り?」とか「観測史上最高…」という31℃、32℃という気温も見受けられた。

その7月が終わって8月に改まった最初の日…気温は20℃程度で、少しクールな風が吹き抜ける感じになった。そういう日の顛末…「記憶に留めたい」ということになった。

遠方の友人が北海道に上陸し、当地に立寄るという段取りとなり、御会いするということとなった。

ハッキリ申し上げれば、「私如き…」と会って歓談というような時間を設ける旨の申し出を御伝え頂くというだけで、「途轍もなく高価な土産を頂く」というような感である。友人は、偶々御住いの御近所に在る見覚えの在る店を営む会社が出している珈琲豆を使っているという話しを面白がり、「店舗限定販売…」と称する珈琲豆を土産に持参してくれた。酷く有難い…到着時に連絡を頂いたので御会いし、夕刻は際限なく拡がって尽き悪い四方山話の一時を愉しく過ごすことも叶った。

そういう中であったが…「利尻島へ一寸行ってみないか?」と不意に御誘いを頂いた。偶々、7月10日に訪ねた経過が在ったが、稚内に在って「酷く遠いでもない他方、なかなか行かない??」という感の利尻島について、機会が生じる際には頻繁に生じるものである。

聴けば…稚内を目指して車で日本海側を北上中、「北海道としては妙に暑くないか??」という好天な中、何箇所もの場所で「海に浮かぶ画のような山」の眺望を愉しんだそうだ。友人は同行者と2人で移動していたのだが、同行者が「稚内に着いて…そこから船に乗ると、あの海の向こうの大きな山の麓に辿り着くことが?一寸…行ってみたいね…」と思い付いて言っていたのだという。

友人達にしてみれば、利尻島へ渡ることを試みるのは「不意な予定変更」ということにはなる。稚内に至り、泊まった翌日は稚内から車で南下し、旭川に宿を求めているのだという。午前中から稚内を発って、ゆっくりと南下という計画だが、「朝に利尻島へ。利尻島で少し過ごし、昼のフェリーで稚内へ。稚内からは午後2時頃以降に他所へ移動…」ということにしてしまうのであれば、それは「可能と見受けられる」という案でもある。旭川の宿に入って「無事に着いた!」と、美味いモノを頂くことに差支え無い次元の時間帯に辿り着けることであろう…

北海道内で使っている車輛を利尻島へ航送するのであれば「少し高価に過ぎてしまう?」という感でもあり、急に対応し悪いということも在ろうが、利尻島内でレンタカーを利用することは「空き」さえ在れば可能だ。利尻島の鴛泊のレンタカー店に電話で問い合わせると「空き」は在ったようだ。そしてフェリーに乗船するだけならターミナルで乗船券を求めるというだけの話しである。「利尻島へ一寸行ってみないか?」との御誘いを容れ、同行させて頂くことに決した。「明日の朝…午前6時半頃にターミナル集合…利尻島に渡り、昼の船で稚内に引揚げる…」という相談になった。

その「明日の朝…」と約した朝に至った…

事前に予定していたという程でも無かったが、朝から少し出るとなって、何となく早目には起き出した。特段に何かが在るでもなくとも、早目に起きる場合は多いが…朝に関しては「涼む…」という意識は起こり悪い感だった。20℃程度で、風は普通に吹き抜けている。そして曇天だった…

予定どおり友人達とフェリーターミナルで落ち合い、利尻島の鴛泊港と稚内港との間を往復する乗船券を求めた。そして<サイプリア宗谷>に乗船である…

<サイプリア宗谷>の航海は「適度に船らしい…」というような按配、些かの風浪をものともせずに「新鋭船のスタビライザーの威力?」という感じで悪くない乗心地ではあった。が…雲が厚く、洋上の巨大な利尻富士は殆ど姿が視えなかった…

後刻、友人が吐露していて、自身でも思わないでもなかったが「これは?利尻島に上陸し、些かの土産を求めて、適当に珈琲でも啜って、場合によって何かを頂いて…“終了”か??」というような、如何にも雲が多い感じであった。しかし!鴛泊港に着いた頃「或いは“西”の天が明るい感じなので、“西”の利尻町側に向かうと景色は好いかもしれない?!」という様子だった。

そうして…利尻町側に至れば、利尻富士を覆った雲が海を渡る風に流され、利尻富士がその姿を我々一行の前に現したのだった。

本当に、「あの海の向こうの大きな山の麓に辿り着くことが?一寸…行ってみたいね…」という友人達の“想い”が天に通じたというような気がする。結局、利尻町側入っていた間に利尻富士の姿を眺めることが叶ったのだが、復路の船上からも利尻富士の姿が視え悪かったということを想うと、本当に「絶妙なタイミングで眺めることが叶った!」ということになる。

事実として「私の側が友人たちに誘われて同行」ということにはなるが、私の側でも活き活きと、嬉々として景色を愉しんでいたので、逆に「写真を撮りに出るために、私の側が友人に協力要請を…」というようにさえ見受けられたかもしれない。

「急遽の上陸」ということで、偶々「短い間隔…」となった利尻島であるが、忘れ難い出来事となった。

因みに、利尻島から引揚げてから分かれた友人達は、計画の移動コースに戻って直ぐに移動し、順調に動き続けているようである。