大仏様の手=実寸大レプリカ:東大寺ミュージアム:奈良(2021.12.19)

大仏殿を振り出しに、三昧堂(四月堂)法華堂(三月堂)二月堂の各堂を巡り、鐘楼にも立寄ってから南大門を望むような辺りの東大寺ミュージアムに至った。

↓東大寺ミュージアム前にはこういうモノが在る。記念撮影をしようという人達に人気が高いようだが、あの大仏様の両手を実寸大で再現したモノであるという。掌と最も長い中指を合わせると3.3メートルも在るのだという。大きい…
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↑掌が上を向いている左手は「与願印」(よがんいん)と呼ばれ、「人の願いを叶える」ということを表すそうだ。掌を前に示すようにする右手は「施無畏印」(せむいいん)と呼ばれ、「畏れることなど何も無い」ということを表すそうだ。

要は「畏れずに佛を敬う者の願いは叶うであろう」というようなことが、この大仏が体現するものなのだろうか?暫しこれに見入っていた…

これを視ていて思い出したのは、児童向けにアレンジしたような本で小学生位の頃に読んだ『西遊記』の最初の方に出て来る孫悟空の挿話だ。

孫悟空は全知全能の存在になったと、何でも出来てしまうと思っていた。御釈迦様と出会い、自身の力を見せてやると筋斗雲で雲上の世界を飛び廻る。やがて大きな柱のようなモノを見付けて、そこに自身が到達した旨を大書し、そして御釈迦様の所へ引揚げ、得意気にそれを報告した。御釈迦様は手を示して「これのことかね?」と質す。孫悟空は驚愕する。御釈迦様の中指に、孫悟空が書いた文字が在ったのだ。思い上がって御釈迦様の周囲ではしゃいで見せただけだったという訳だ。

↓この右手を視て、上述の挿話を思い出した。
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或いは、細やかな到達を必要以上に吹聴する、実は何を成したという程でも無いものを大いに何かをやったかのように吹聴する、「本当かね?」とでも問う者が現れれば「黙れ下郎!」という調子…こういうのが必要以上に幅を利かせている面が、何となく在るような…不意にそんな気もしたのだった。

大仏様に縋るか否かは如何でも構わないと思うが、何物をも必要以上に畏れず、「人の願いの多くは叶う筈である」と確り前を視ていれば、より好い人生は開けて行くのではないか?そんなことを想いたい昨今でもある…歳末の夜遅く、敢えて綴ってみたかった事柄である。

二杯の珈琲=<アイリッシュ>&<フレンチ>…(2021.12.30)

札幌都心で過ごしていて午後に入った…

↓こういう掲示の出ている店…少数派のように思う…
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↓階段を下った地下に在る店だ…
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↓遠慮会釈無しで煙草を点けて構わない!アイリッシュコーヒーを愉しんだ…
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↓濃い感じの珈琲とウイスキーと砂糖とクリーム…好い感じだ…
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↑自身、普段は珈琲に砂糖は加えない。飲物は砂糖無しが好い。人生は甘い方が好いかもしれないが…

↓もう1杯…今度はフレンチと呼ばれるブレンドを…
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↓これも酷く美味い…
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↓札幌では少し知られた珈琲店が営んでいるカフェで、訪ねれば大概は少々混んでいる…
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大仏殿を望む…:東大寺:奈良(2021.12.19)

大仏殿の後、三昧堂(四月堂)法華堂(三月堂)二月堂の各堂を順次訪ね、鐘楼にも立寄ってみた。東大寺境内の散策というのもなかなかに好いものだと思った…

↓そしてこんな様子に出くわした…大仏殿である。
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↑この角度で屋根の上側が高い場所から視えていたことは在ったが、こうして建物そのものをこの角度で視た記憶が余り無い…

↓何歩か下がって改めて様子を見入ってしまった…
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↓再度歩みよれば、枝に紅葉の葉が微かに残っていた…
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今般、訪ねた先々では概ね天候にも恵まれ「好きな景色」が更に増えたということを実感している。何か「御導き」というようなことも感じないではない。東大寺という場所に関しては、「そう言えば修学旅行で大仏を…」ということだけで放置すべきでもなく、何度でも立寄ってみて、立寄る都度に発見が在るような「深い」場所であることを確認したような気がする。そういうのが「永く受継がれた何か」が「滲む」ということなのかもしれない…

和歌山城天守閣へ…(2021.12.27)

「関西空港から新千歳空港へ飛ぶ」という確定的な予定は在ったものの、空港に至るまでの詳しい予定を決めないままで京都の宿に在った朝である。「今般は…」と足跡を思い出していた。京都の他に大阪府奈良県岡山県広島県滋賀県兵庫県に足跡を記したということになる。各々の場所で、当然ながら滞在した時間の差異は大きいが、様々な文物に触れていた。そしてふと思った。今般は城を視ていないということについてである…

思えば大阪府奈良県岡山県広島県滋賀県兵庫県の何れも、更に京都にしても視て興味深い城は在る訳で、別段に忌避した訳でもなく、そんな理由も全く無いのだが、偶々城に立寄る機会は設けなかった。

そこで京都から関西空港へ向かう際、関西空港を通り越した和歌山へ道草し、和歌山城を一寸視てみようと思い付いたのだ…

↓和歌山駅から片道15分かそれ以上だったと思う。冬の好天という雰囲気ではあったが、些か風が強く、その風も少々冷たい中で和歌山城に至った。
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↓立派な石垣が組み合わさった城の域内に入り込んだ…
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↑江戸時代には「御三家」と呼ばれて高い格式を誇った、現在の和歌山県から三重県の広大な知行地を治めた紀州徳川家の本拠地であった城である。なかなかに重厚な感じだ…

↓「小さなハイキング」という気分で、小高くなった城の小山を上がってみる…
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↓天守閣を仰ぎ見るような位置に到達した…
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↓「城らしい感じ」で「画になる!」と、和歌山城天守閣は存外に人気が高いらしい…
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↓この天守閣…江戸時代のモノが長く伝えられていたが、1945年に戦禍で損なわれてしまい、1958年に鉄筋コンクリートで再建されて現在に至っているモノだ。
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↑結局、城下町の流れを汲む現在の和歌山市としては、街中の小高い丘に佇む天守閣は「街のシンボル」なので、戦禍からの立ち直りが進む中で「是非、再建を!」という盛り上がりが在ったのであろう。

↓天守閣の脇に少し小高い場所が在って、そこから眺める天守閣が好い感じだ。
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天守閣は、城が攻撃を受けて将兵が立て籠もる場合の拠所の一つとはなった筈だが、日頃は限られた番人が在る程度の倉庫か何かのような場所だった訳だ。城主の居館、家中の主だった人達が出入りする政庁、家中の催事を行う場所、城主達が関わる文化活動の場というような様々な機能を担ったのは城内の御殿だ。和歌山城の場合は天守閣の横の小高い場所が本丸御殿跡となっている。

↓冬の蒼天と光と天守閣と…なかなかに好い感じだ。
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実は10年かそれ以上も以前になると思うが、和歌山駅に辿り着いて、歩いて和歌山城を往復して、和歌山城の天守閣に入って見学したということが在ったのを思い出していた。が、その時は脇の本丸御殿跡から眺めるというようなことはしなかったと思う。

ふらりと何処かの街を訪ねて、こういうような場所を歩いてみるというような営為…好きなことの一つだ…

「Бросить курить на улице」(ブラシーチ クリーチ ナ ウーリッツェ)=路上喫煙を放棄せよ:京都(2021.12.27)

↓「あっ?ロシア語…」と、気付くと眼が向いて、気になってしまう…
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↓「京都市路上喫煙等の禁止等に関する条例」なるものの啓発ポスターに色々な外国語が入っていて、そこにロシア語も在ったのだ。
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阪急の京都河原町駅の近くで見付けた。以前に、辺りで数人のグループが互いにロシア語らしき言葉を交わしながら居たのを視掛けたような記憶も在る場所だ。ロシア語が書かれていても無意味でもない。色々な言葉を使う方に伝えるために書いておく必然性は在るのかもしれない。多数の外国語が書かれているが、問題は「読む必要の在る方が気付くか否か?」ということになると思う。正直…ポスターは「禁煙マークが少し目立つ美しいポスター…禁煙箇所では正直に禁煙してくれという話し?」という程度の感じで伝わって、字を読まないと、字に気付かないというような気がする。「Бросить курить на улице」(ブラシーチ クリーチ ナ ウーリッツェ)=「路上喫煙を放棄せよ」である…

色々考えたが、とりあえず「何となくロシア語が在って面白い」と思ったという話しである。

鐘楼:東大寺:奈良(2021.12.19)

↓「これ?何だ?」と素朴に思った…
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↑東大寺の境内の中、隅々まで歩き廻っていたのでもない…偶々、今般はこれに出くわした…

↓大きな鐘?これは鐘楼だった…
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↑この鐘…総高3.86m、口径2.71m、重量26.3tという話し…何やら凄い…

これに出くわしたことが単純に嬉しいと思った…

三昧堂(四月堂):東大寺:奈良(2021.12.19)

↓東大寺境内の小さな御堂に立寄ってみた…三昧堂というそうだ。
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↑旧暦の四月に法華三昧行を行ったということで、四月堂と通称されているそうだ。

ここに祀られている十一面観音と普賢菩薩は、何となく味わいが在って、見入ってしまった。が、本当にこじんまりとした堂であった…

二月堂:東大寺:奈良(2021.12.19)

↓少し高くなった辺りに在るというのが、この堂の特徴のような気がしている…
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↓バルコニーのようになった箇所から、こういう具合に東大寺の境内や周囲が見渡せる感なのだ…
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↓何か「独特な空間」が形成されているような感じが好いと思う。立寄った経過も在ったのだが、改めてゆったりと寄ってみた…
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1180年に平重衡が奈良に侵攻して焼討を仕掛けた時、1567年に三好勢と松永勢が奈良で合戦に及んだ際に鉄砲の火薬が燃えたとされる一件の2回が「奈良の大寺の伽藍が損なわれた二大事件」という感となっているようだが、二月堂はその2回では損なわれなかった。が、1667年に失火で焼失してしまい、1669年に再建された建物が現在に伝わるモノであるということだ。

↓古くから篤い信心を寄せられていて、こういうような寄進されたモノが色々と目立ち、そんなモノを眺めるのも興味深い…
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↓何やら雰囲気が好い場所だ…
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↓こういう特徴的な廊下も設えられている…
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大仏殿やミュージアムを覗くと、最も来訪者が眼に留まる場所であったかもしれない。

ゴミ収集ステーション…(2021.12.30)

ゴミを一定のルールで収集するというのは何処の街でもやっていることであると思う。定めた場所に定めた日にゴミを置くということになるのだと思うが…

↓何時の頃からか、こういう具合に金網のようなモノで囲んだ中にゴミを置くというような感じが普通になったような気がする…
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↑何となく、この金網のようなモノに雪が被った風情が、何となく好いと思ってカメラを向けてしまった…

こういうような「その辺のさり気ないモノ」というのは意外に時々目が向くものかもしれない…