ヴィクトル・スタルヒン…:旭川市博物館(2022.03.04)

旭川には高校野球の地方大会の決勝トーナメントからプロ野球の地方開催試合に至るまで催すような立派な球場が在る。

↓その球場の辺りに在る銅像のミニチュアが、郷土の歴史を伝えようという旭川市博物館に在る。
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↑長身の投手が投球をしようかという場面を再現したように見える像だ。旭川に所縁の野球選手の像である。

この投手はヴィクトル・スタルヒンという。1916年生まれで、1957年に交通事故で逝去してしまった。

スタルヒンの一家は、ロシア革命後の混迷の中で日本に亡命したという家族である。旭川に住むようになり、ヴィクトル・スタルヒンは旭川で育った。

現在の旭川東高校の前身である旭川中学に入学したヴィクトル・スタルヒンは野球に打ち込み、投手として頭角を現した。そして<東京巨人軍>でプロ野球選手としてプレーする機会を得る。以降、プロ野球の投手として活躍する。計4球団でプレーし、通算303勝の成績を上げている。「シーズン42勝」や「通算83完封」というプロ野球記録も在るという。大投手だ。

「旭川に所縁の大投手」ということで、旭川の野球場は彼を記念して<スタルヒン球場>と名付けられている。

ロシア出身で旭川育ちで、敬愛されるべき大きな実績を残したスポーツ選手のヴィクトル・スタルヒンだが、ロシアでは野球が「マイナーな外国の競技」という感なので、余り知られていない。もう少しロシアで、日本で注目されても好さそうな人物だ。

因みに…自身では<スタルヒン球場>で野球観戦の興じたという経過は無い。何時か訪ねたい感だ…

「交易の民」…:旭川市博物館(2022.03.04)

↓独特な強い存在感を放つ人物を再現した人形である…
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↓往年のジャッキー・チェンの映画の敵役のような人物が身に着けていそうな、少し手が込んだ清朝の織物で誂えられた衣装に身を包み、帝政ロシアの軍人が引っ掛けていたようなコートを羽織る人物…
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↑これは独立的に手広く交易を繰り広げたアイヌのリーダーの様子を再現したモノだ。旭川市博物館の展示である…

↓北海道やサハリン島や、周辺の広い地域で様々なモノをやり取りしていた…アイヌとはそういう人達だったのだ…
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↓端的なモノとしては、色々な用途で珍重された大型の鳥の羽は、アイヌが交易に用いるモノとして古くから集めていた経過が在るようだ。
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アイヌは「独立自営の交易業者」で、「交易に用いるモノを得る」ということで狩猟や採集に勤しんだ。が…時代が下ると「モノを集める現場で使役される」というようになって行ってしまった。

↓そうした経過などが詳しく説かれた本も以前に読んだ…
>>『アイヌ学入門』

旭川で、久し振りに博物館に寄ってみた。この「交易の民」というイメージの人形が、何やら酷く気に入っている。