
↓「五劫思惟阿弥陀仏」(ごこうしゆいあみだぶつ)という像であるという。

↑「妙な“被り物”??」というのか、「大胆なアフロヘア―」というのか、不思議な形の頭は頭髪(螺髪)(らほつ)なのだという。
諸々の衆生を救わんと「五劫」という永い間に亘り、只管に思惟を凝らし、四十八願を立てて修行をしたという阿弥陀仏ということが「無量寿経」に在るのだという。その「五劫思惟」の姿を現したというのがこの像であるという。
「一劫」というのは「四十里立方(約160km)の大岩に天女が三年に一度舞い降りて羽衣で撫で、その岩が無くなるまでの長い時間」のことなのだという。岩を衣で撫でて、どの程度の岩が削られるというのか??衣で撫でて、やがて岩が無くなるとすれば、それは途方もない長い時間だ。「五劫」となれば、その「一劫」の5倍だ…
気の遠くなるような長い時間、思惟を凝らして修行に打ち込んだ結果、髪の毛が伸びて渦高く螺髪を積み重ねた頭となってしまった様子がこの像なのだという。
↓不思議な像だが、全国でこの「五劫思惟阿弥陀仏」(ごこうしゆいあみだぶつ)という像は16体程に留まるのだという。

↑制作時期は不詳らしいが、「江戸時代中期」と目されているそうだ。石像である。
↓不思議な姿が人気なので、場所を案内する看板も掲出されている。

金戒光明寺は、比叡山を下りた法然上人(1133年-1212年)が最初に庵を結んだ場所が寺となって行ったとされる。浄土宗の寺だ。