<京都鉄道博物館>では、蒸気機関車を動態保存している。石炭や水を積み込んで、火を焚いて蒸気を起し、動かすことが出来るようになっている車輛が在るのだ。
↓その動態保存の蒸気機関車の1輛の<C62 2>である。

↑「SLスチーム号」と名付けて<京都鉄道博物館>の敷地の軌道で蒸気機関車を動かしている。客席が在る車輛を牽引し、入館料と別に有料でm来館者が客席に乗ることも出来る。現在、その「SLスチーム号」として動いているのが<C62 2>である。
「シロクニ」という通称も知られるC62形蒸気機関車は1948(昭和23)年から1949(昭和24)年に49輛が製造されている。当時は、貨物用の蒸気機関車が多数在ったが、貨物用総需要が減った中で旅客列車用の蒸気機関車は需要が高まるという状況が生じていた。そこで貨物用のD52形をC62に改造したのである。ボイラー以外の部分は、C57形やC59形の設計が流用されている。
↓「SLスチーム号」が動く様子を観ようと佇んでいた。蒸気が出て、動く準備が始まった。

↓そして煙も出し始めた。

↓「往年の列車」という風情だ。C62形は各地で特急列車や急行列車を牽引したことで知られる。

↑更に、、漫画やアニメの『銀河鉄道999』では、宇宙を往く特急列車を牽引する「大昔の機関車の姿」をしたメカが登場する。その「大昔の機関車の姿」がC62形そのものである。今般、<京都鉄道博物館>では所蔵するC62形に、漫画やアニメの『銀河鉄道999』に登場するマーキングを施すような展示をしていた。その一環で、この<C62 2>には<999>のヘッドマークが掲出されている。
↓やがて<C62 2>は動き始める。

↑暫くバックで運転し、やがて正面から走ってこの「SLスチーム号」の乗降場所に戻る。
↓C62形はボイラー部分が太目なためか、発する音が低く重厚だと思う。

<C62 2>は特急<つばめ>を牽引していた経過が在って、除煙板に<つばめ>のマークが取り付けられている。東海道線で稼働し、電化後に余剰となっていたが、<C62 2>は北海道へ渡る。急行<ニセコ>の牽引で知られている。
↓やがてゆっくりと<C62 2>はバックで遠ざかった。

この「蒸気機関車を動かす」というのは、「古い機械を実際に動かして見せる」という「展示」だと思う。牽引する客車に座れば「経験」を伴う「展示」ということになるであろう。今般、何か「無性に観たい…」と眺めに行ってしまった。<京都鉄道博物館>では、ローテーションで様々な蒸気機関車を「SLスチーム号」として動かしている。こういう「展示」は愉しい。