↓何度観ても、非常に見栄えがする建物だと思う。

↑1927(昭和2)年に竣工したという<旧 三井銀行小樽支店>だ。鉄骨鉄筋コンクリート造で、外壁に花崗岩を使っているという、なかなかに立派な建物だ。
↓中に入ってみることにした。

実は
2023年10月に訪ねた経過が在ったのだが、何かの研究発表会が催されていて、写真を撮るには些かの制約が在った。不意にそれを思い出し、入ってみることにしたのだった。
↓今般はそうした制約はなく、見学可能場所は随意に観て、写真も撮り易い様子だった。

この場所に関しては「古い銀行建築を御覧になって頂く場所」ということになっていて、美術館のような何かの展示というようなことをしているのでもない。それでも自身は、こういう古い建物を見学させて頂くようなことを好むので、全く問題は無いと思っている。が、「より広い層の人達に立寄って頂きたいので催事を」ということになったようだ。
↓大きな天井を利用し、プロジェクションマッピングである。

↓「北国の四季」というようなイメージの作品で、約7分間の上映であった。

↓なかなかに立体的に視えて不思議な感じがする映像作品であった。

↓訪ねた時、偶々「もう少しで上映」という時間帯であったので、ゆっくりと拝見したのだった。

↓竣工して銀行として活動し始めたような頃はこういう様子だったそうだ。

↑米国流の様式で、強盗のような不測の事態に備えて直ぐに乱入出来ないように柵状のモノをカウンターに据え、1階を見下ろして囲むような2階廊下に警備員等を配置し得るようにしたのだという。
↓現状はこういうような感じだ。

↓なかなか愉しく見学させて頂いた。

↓「三井銀行小樽支店」は「帝国銀行小樽支店」となる。

↓やがて「三井銀行」に復し、その後は「太陽神戸三井銀行」、「さくら銀行」を経て、現在の「三井住友銀行」へと改編が繰り返された。

↓この場所は2002年迄は銀行の支店として使われ続けた。その頃になると、色々と内装は改まっていたというのだが、竣工した時代をイメージした修復も施されている。

↓細かい設えも美しいが、なかなかに贅を凝らした建物であったことが想像に難くない。

この建物が竣工した頃というのは、昭和初期の不況の前で、銀行のような会社は立派な建物を競って建てるような感じだったのかと想像する。偶々、
敦賀を訪ねた折りに、同じ時代に建った銀行建築を利用した博物館を見学したが、あの建物もなかなかに立派だった。
↓今般、ゆったりと制約無しに見学し、この場所が「御気に入り」に加わったような気もする。
