他所の方と話しをしていて、企業等による「周年事業」ということに話題が及んだ。そういう中で、大手印刷会社が創立100年を記念し、新たな社屋の一部に「印刷博物館」というモノを設け、なかなかに好評であるという御話しが出た。
こういう話しを聴いて、その「印刷博物館」というモノに強い興味を抱いた。
その辺に「印刷物」ということになるモノが溢れる中で暮らしている。印刷というのは、生活や人生の広い範囲に陰に陽に色々と関わっていると思う。印刷によって様々な知識の広範な普及が在り、それを基礎に技術発展や学問の深まりが在る。更に文芸や絵画や写真というような文化活動を拡げる媒体を造ったのは印刷のノウハウの発展に他ならない。最近は印刷で培われたノウハウが様々に応用されている。様々な機器に入っている、電子部品を載せた精密な基盤のようなモノは、印刷の際に版を作る技術が応用されているというようなことも聞く。
こういう印刷の全般に携わる大手企業が関わっている博物館で「面白くない訳がない!」と考えた。実は東京に上陸しようということになった際、そのまま東京以外に動くようなことでも構わなかったのだが、敢えて
鶯谷駅の傍に滞在としたのは、印刷博物館を訪ねてみる時間を捻出しようと思い付いたからに他ならない。
印刷博物館は「水道橋」という住所になっていて「小石川ビル」という建物に入っているのだが、最寄駅として「
飯田橋駅」が挙っている。何かこういう「ややこしい?」というような感じに、変に「“東京”らしい?」と感じてしまった。
「
飯田橋駅」辺りで「大きな高速道路の高架」を見出し、それを見上げるような感じの通を進むと印刷博物館の入っている建物に出くわすということを知った。それを試すことにした。
↓「この通で間違っていない?」と思いながらゆっくりと歩を進めればこういう看板が現れた。

↑思った以上に駅からの距離は在ったが、間違えずに印刷博物館を目指すことが叶った。
↓「もう一息…」というような感じになった。

↓目指すビルが現れた。

↓ここで間違いない。

↓建物の内部が美しいと思った。

↓印刷博物館は地階である。

一口に「印刷」と言っても様々なモノが在る訳だが、この印刷博物館では古代から近世、そして近代、更に現代の主流になっているような新しい技術が登場した経過等、膨大なコレクションから択びながら工夫して展示していた。興味深く拝見したのは、近世の浮世絵の印刷というような事柄の紹介だった。そして印刷は、版や活字を彫るというようなことから、描かれた原盤から製版するというような方式が主流になっているということのようだった。
何か凄いコレクションに圧倒されたような感じだった。そして
前夜から動いていたという中で「一息入れたい…」と思い始め、印刷博物館ではやや駆足での見学ということになってしまった。が、こういう場所は「再訪すべき!」なのだと思う。
偶々、聞いた話しで気になって足を運んだが、興味深い場所と出逢えて大変に善かったと思う。
>>印刷博物館 PRINTING MUSEUM, TOKYO (公式サイト)