«Смирновъ» ―敢えて旧書体を用いる<スミルノフ>のウォッカ(2017.05.09)

“ウォッカ”というモノは、麦のような穀物を原料とし、蒸留して炭で濾過を行うエタノール成分を除けばほぼ無味無臭無色な酒である。“ウォッカ”という呼称自体が、スラブ語で「水」を意味する「ヴァダー」に語源を有するとされている。

↓このウォッカの数在る銘柄の中、「老舗」と呼び得るモノの一つがこれである…
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↑敢えて旧書体で«Смирновъ»(スミルノフ)と書かれている…(※現代の普通な表記では「Смирнов」で、末尾の文字が無い…)

1860年にピョートル・アルセニエヴィチ・スミルノフという人物がモスクワで酒造を始め、1870年には独自の濾過技術を完成させ、1886年には皇帝アレクサンドル3世が“御用達”とした。

この「帝室御用達」のウォッカを製造していたスミルノフ社だが、ロシア革命後の混乱の中、2代目社主のウラジミール・ペトロヴィチ・スミルノフはフランスに亡命した。スミルノフ社はフランスで小規模な酒造業を営んだが、1933年には米国に移っていたロシア人のルドルフ・クネットがウラジーミル・スミルノフからブランド名と製造権と販売権を買い取った。以降、米国で「カクテルベースとしてのウォッカ」が広まって行く…

その後、色々な経過が在って現在に至っている訳だが、最近は「帝室御用達のウォッカ」というイメージで、ロシアでも色々と展開が在るらしい。

↓この<№21>は、最もクラシカルなウォッカということだ…
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↑正しく「何も足さない…何も引かない…」という按配!

日本の人でも、酒好きな人の他方に酒を嗜まない人が在るが、ロシアでもそれは同様で、凄く呑む方も在れば、殆ど口にしない方も在る。またロシアと言えば“ウォッカ”のイメージが強いが、近年はビールやワイン類の方がよく売れているらしい…

それはそれとして…少し冷やした位にして、「何も足さない…何も引かない…」と「古式に則った」感じの、ムードが在る瓶から注いでウォッカを頂くというのは好い!

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