<サバントゥイ>(Сабантуй)という祭りが在る。
タタール文化圏で催されて来た伝統的な祭りに起源を有する催しで、古式なレスリングの<キョレシ>の大会や、古くから伝わる伝統的なゲームや、出店が出て賑々しいという按配だが、タタール文化圏の音楽や踊りが披露されるステージも、催事の時間でずうっとやっていた…
タタール文化圏の音楽や踊りが披露されるステージでは、タタールスタンを始め、方々から集まったアーティスト達が出演していたが、サハリンで活動するグループも登場していた。“生”で聴いて、観る歌や演奏、或いは踊りはなかなか楽しいと思ったのだが…
↓こういう様子に注目した。
↑音楽の途中で、背の高い若者が、剣を手にステージ中央に進み、歌ったり演奏をしていたメンバーが少し奥に退いた…
↓グループは、こういうような女性6人、男性3人という編成だった…
↑勇壮さの中に哀切が滲むような、そしてテンポは好い感じの楽曲をやっていて、「何となく好い…」と思いながら視ていた…剣の若者は、右端の方で余り目立っていなかったのだったが…
↓若者は手にした剣を振って、勇壮な舞を披露してくれた…
この剣…確か<シャシュカ>と呼ばれるモノで、コーカサスの部族が用いた武器を起源とするモノだ。サーベルと長剣の中間程度の大きさで、一突きで相手を戦闘不能に陥れる威力を有する剣だ。そして適度に湾曲している関係で、勢いよく振るうと相手の首も斬れたという…ロシアでは騎兵が使う武器として帝政期から用いられ、ソ連時代の1950年代最初に騎兵部隊が解散する頃まで「正式な装備」として扱われていたらしい…(以降、儀仗兵がセレモニーで用いる場合というのは在って、それは現在にも受け継がれているようだ…)
多分、刃を研いでいないモノを使うのであろうが、この<シャシュカ>を振るう剣舞は方々でやっているようだ。音楽関係のビデオクリップでも、やっているのを視た覚えが在るが…
↓音楽的には、このバヤンが鳴っていて、リズムパートの音が流される中で各メンバーが歌う感じだった…
非常によく晴れた休日の土曜日に、野外で音楽を聴いて、催事を眺めて…なかなかに好かった…
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