サハリンスカヤ通に4箇所在る「胸像が据えられた緑地」の中、3箇所に関しては整備工事が行われていて、暫く立入ることが出来なかった。9月に入ってそれらが竣工し、普通に立入りも出来るようになった。
サハリンスカヤ通を東寄りから西寄りへ進み、交通量も多目なレーニン通と交差する辺りを越えると、胸像が据えられた広場に出くわす。3箇所同時に進んでいた整備工事の中では、何やら生コンを流し込む車輛が出入りしていた等「酷く大袈裟な工事?」と視えた場所だが、そこも他とほぼ同時期に竣工している…
↓こういう胸像が据えられている…
↑これを視て、アニメの『銀河英雄伝説』に登場する“帝国軍”の指揮官級の劇中人物達を思い出していた…(あれは、欧州諸国の昔の海軍を意識したようなデザインの服装を敢えてしているので、こういう「帝政ロシアの海軍士官の軍服」というイメージと重なる部分が在ると思うが…)
この人物、ワシ―リー・ミハイロヴィチ・ゴロヴニーン(1776-1831)である。
ゴロヴニーンは、<ディアナ>号という船で、更に後年は<カムチャッカ>号という船で世界周航を複数回成功させている指揮官としてロシアでは知られている。そして日本でも<ゴローニン事件>と呼び習わされる、箱館を拠点にしていた商人の高田屋嘉兵衛が絡まる事件の当事者として少し知られている…
この広場には、ゴロヴニーンの伝記的な情報や、彼が指揮を執った<カムチャッカ>号を紹介するパネルも据えられている。(ロシア語の説明文が在る…)そこに、<ゴローニン事件>の詳述はされていないが、日本の幕吏に捕えられてしまい、2年近く日本に抑留されてしまったことと、その時の経験や見聞を綴った『日本幽囚記』がよく知られていることは紹介されていた。
↓何度も近海を通過しているサハリンの街に据えられた胸像…目線の先には何が在るのであろう?
このゴロヴニーンの胸像の在る緑地…私にとっては食事を摂る気に入った店への通り道なので、何時もこの胸像を少し離れた位置から視ている…
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