「6時半の列車で出発…」と「5時過ぎに宿の辺りから動き始める」というようなことをして東京駅を目指したが…東京都内では、何となく広く見受けられるような気がする、「24時間営業の飲食店」に出くわすでもないままに東京駅に至ってしまった…
東京駅では、夜明け前の建物の風情を愛で、各地へ向かう列車の色々な型の車輛を眺め、「これだ!」と待っていた<はやぶさ>の登場する様を視て、「さて…」とゆっくり乗車した。
全席指定の列車で、券を求めた際には「進行方向の右の窓側が楽―左は「アクシデント」の影響が在る…右であれば、座席背もたれや窓際に身体を預けるようにし易い…―だと思うので、もし空きが在れば…」と窓口の係員にお願いしてみた。出て来た指定席は「6号車6番A」というモノ…“6”が好きな数字なので、何か妙に嬉しい…そして、要望のとおりの「右の窓側」だった。
特段に朝食も摂らずに<はやぶさ>に乗車し、「敢えて少し時間を設けた新函館北斗駅で、軽く早めなランチを…」程度に考え、上野駅の地下に潜ってから東京の北東部を抜けて大宮駅へ向かって「速く流れる」車窓をぼんやりと視ていた…
そうしていれば…何やら声がするので、そちらに目線を向けると…車内販売が現れた!車内販売が在る列車…久し振りに乗車した感じだった…
↓「珈琲と…サンドイッチ…」と申し出て求めたのがこれである…
↑<大船軒>という老舗が出しているというサンドイッチ…<鎌倉ハム>という、これもまた老舗の具材を使っているらしい…そして箱には“サンドウヰッチ”とやや古風な綴り方のロゴが入っている…
↓開けてみればこういう具合だ…
↑「古き善き…」という雰囲気のサンドイッチだ!ハムを挟んだモノと、チーズを挟んだモノが在った。パンは白く柔らかい部分を使っている…昔…「サンドイッチ用」と称して「食パンを薄くカットして耳を落とす」というのが在ったと記憶するが、正しくそのスタイルだ…
<大船軒>は鎌倉市の大船駅が開業したような頃に登場し、弁当の製造販売を手掛けて現在に至っているそうだ。創業者が政府要人であった黒田清隆と話す機会が在り、黒田清隆が「サンドイッチというモノが在って、なかなか好い」と薦めたらしく、「恐らく日本で初めて」という「広く市販されるサンドイッチ」が登場したのだという…それが、この<はやぶさ>の車内販売で売られていた“サンドウヰッチ”だ。“サンドウヰッチ”の初登場は1899(明治32)年のことであったという…
“サンドウヰッチ”の箱を開けて、「古き善き…」という雰囲気を感じたのも、登場経過を知れば納得である。或いは、この“サンドウヰッチ”が「サンドイッチとはこういうようなモノ」という「モデル」になって、方々に普及したとも見受けられる…
現在…「アクシデント」の故に「片手で摘まむ…」というサンドイッチは有難い…が、そもそもサンドイッチは「カードゲームに興じながら、片手で摘まむ軽食」として考案されたと、かなり以前に何かで読んだ記憶も在る…
こういう「古き善き…」という雰囲気のモノ…好い!
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