
↑「角」を利用した美しい建物である…
非常に美しい建物だが、スヴェトランスカヤ通がアレウツカヤ通と交差する辺りで、双方共に交通量が多いことから、写真撮影にはやや不向きな感もする…
建物は<アルセーニエフ記念沿海地方総合博物館>として利用されている。沿海地方各地の多くの博物館が、この総合博物館の支所という扱いになっているらしいが、ここが本部であるのだという…
「沿海地方総合博物館」の前に在る「アルセーニエフ記念」だが…これはウラジーミル・クラウディエヴィチ・アルセーニエフ(Владимир Клавдиевич Арсеньев)(1872-1930)という、沿海地方の色々なことを広く紹介する功績が在った人物を記念している。往年の日ソ合作映画の『デルスウザーラ』に、このアルセーニエフをモデルとする劇中人物が在り、その役をソ連では非常に有名な俳優で、ロシア時代に入っても活躍を続けている、かのユーリー・ソローミンが演じていた…
そしてこの建物だが…1918年から1924年まで、横浜正金銀行の支店が入っていたそうだ…
「横浜正金銀行」?1879年に創設され、国外との取引に関連した業務を主に担っていた銀行だという…1946年まで活動を続け、当時新設された「東京銀行」に営業が譲渡されている。やがて「東京銀行」は1996年に三菱銀行と合併し、行名が何度か変わって、現在は「三菱UFJ銀行」となっている…
現在は博物館になっている建物に在ったという「横浜正金銀行」の活動は限定的な期間であったようだが、ウラジオストクから退いた後、関係業務はハルビン支店に引き継がれたのだそうだ…
↓街角の美しい建物に、様々な歴史の物語が…こういうのが愉しい!!

↑「博物館」ということなのだが…或いは「建物そのもの」も、「博物館の大切な展示品」と言えるかもしれない…
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