<浅茅生>(あさぢを)(2019.02.26)

日吉大社を訪ね、何となく参道のベンチに腰を下ろして一息入れていると、土産や飲物を売っている店を見付けた。店内で一寸飲物を頂いて一息入れられるようになっていた…好天に恵まれ、戸外のベンチも悪くなかったが、少々飲物も頂きたかった…

店に近寄れば…「近江地酒」と掲出されていて、土産にする四合瓶が主体ながら、もう少し容量の少ない酒も売られていた。店のおばちゃんに「ここの酒…買い求めて、そこに座って頂くというのは…」と尋ねると「構いませんよ!」ということだった…

↓そして選んで求め、店内で頂くことにしたのがこれである…
26-02-2019 at Otsu, Shiga pref (49)

「近江地酒」ということで、滋賀県内の色々な地域の住所が各々の酒の“製造業者”を示すような箇所に見受けられた…この<浅茅生>(あさぢを)は、「大津市」という住所であったのを眼に留めた。居合わせた日吉大社の参道から「最も近く」で醸していることになる…

店のおばちゃんに「大津市内で造っている酒ですね?」と問えば、「大津の街中、賑やかな商店街の辺りに在る、かなり古くから酒造業をやっているという会社ですよ」と教えてくれた…

↓開けると…清酒らしい芳香が立ち上る…
26-02-2019 at Otsu, Shiga pref (50)
↑ラベルに「酒造り 三百三拾年」というように在る…調べると、この<浅茅生>(あさぢを)を手掛ける平井商店という会社は、1658(万治元)年に起こった酒造業者の後裔なのだという…

1658年から起算すると…既に330年以上経っていて…2018年で360年な筈だが…330年の時にこのラベルにしたということなのだろう…大津は古くから物流の要になる商業の盛んな街であったらしいから、酒造業者も色々と在ったことであろう…そういう業者の後裔が、大津の街中で頑張っているのだということだ…

この酒…味わいは?多少「濃い…」というように思えて、甘過ぎず、辛過ぎない、バランスが好いように思える酒だった…

それにしても…午前中からカップで清酒…何か非常に好い気分だった…この酒を常温で啜り、店のおばちゃんと一寸雑談に興じ、「さぁ!次へ!」と元気よく歩き出した…

最近は方々で、「土地の酒造会社による酒」をカップ等の少量で販売している例が多いように思う。そういうモノを見付けて、一寸頂いてみるというのが、旅の際には嬉しいものだ…

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