「後は何時なりと御休み頂いて結構です…」という時点に至り、1日を振り返ってみて「長かった…」と慨嘆する場合が在る。今日はそういう感じかもしれない…
「早くから動く」ということで「早めに起きる」という必然性が在る朝…その前夜に、軽く酒類を嗜んで、好みの料理を少々摘まみ、何やら気持ちよく眠ってしまえば、とりあえず早起きは「してしまう」という感だ。通常、休日ということであるのなら、何時の間にか居眠りに陥ったとしても問題は無いが、「早くから動く」と予定している以上、居眠りは避けるべきかもしれない。
そんなことを思いながら、<しゃちブレンド>を淹れて、未だ戸外が暗い中、過ぎる程に静かな居室で悠然と啜る。立ち込める芳香と、適当な苦味が非常に好い…
「愛用のカメラでも抱えてフラフラと自由な時間」ということがしてみたくなり、そういう想いが「募って、高まった…」ということで時間を設けた。そういうことをやるということは、「普通に歩き廻る」に過ぎないのかもしれないが、結果的に「身体を動かす」ということに他ならない。足下が悪いような状態の積雪期が続いていて、「身体を動かす」というようなことがやり悪かったかもしれない。そういうことで、とりあえず「動きたい!!」のだ。と言って、その辺を漫然と歩き廻るようなことだが…
悠然と身支度を…ロシアの水兵が着る長袖ボーダーTシャツの“チェルニャーシカ”を着て、最近着用機会が多いジーンズの中で最もゆったりしたデザインのモノを穿き、米国オレゴン州の刑務所内で製造されているというシャツと上着を着ることにして、シャツの上にはジーンズと同じ日本国内のメーカーの手になるベストを着る。気に入っている感じの動き易い服装が整った。
そういうことをやりながら過ごしていれば、<しゃちブレンド>のマグカップは空いた…そこで小さなグラスに<いりおもて>を注ぐ…スッキリした30度の泡盛…好い感じなのだが、「素敵な休日に!」とグラスを傾けた。
そして出発だ…<青春18きっぷ>を手にして出掛けた。
「あなたの街へ…この駅から…北の始発駅!稚内駅!」と勝手に呼んでいる駅へ静かに歩み、早朝の普通列車に乗車した。
馴染みのキハ54ディーゼルカーの1輛運行という列車は、稚内駅から名寄駅へ淡々と進む。進行方向右側に陣取ると…利尻富士が視える場合が在る!今日はそれが視えたのだが…車内は途中の恩根内駅まで…「貸切」だった。流石にこれは珍しい…
最終的に、自身を含めて3名が名寄駅に着いた列車を下りた。そこから先、旭川駅までは<青春18きっぷ>を使わずに、普通に券を求めて特急列車で移動した。
名寄・旭川間を特急で動いてしまえば、旭川駅から<青春18きっぷ>で乗車可能な列車の選択肢も多少在る。そして、そこから先もかなり動き易くなる。名寄で少し長く待って普通列車に乗れば、旭川以遠も、旭川で少し待ち時間が長くなってしまい、次第に乗車する列車の選択肢が少なくなってしまうのだ…
旭川駅に特急列車が着くと、そのまま乗場を移動して滝川駅へ向かう普通列車に乗ることが叶う。電化区間でありながら、どうしたものか2輛連結のキハ40ディーゼルカーで運行される列車であった…
滝川駅からは721系電車の3輛編成による列車で岩見沢駅に向かった。岩見沢駅では改札を出て一息入れ、次は“室蘭線”の列車に乗った。
「普通列車、苫小牧行です。札幌方面へは行きませんので御注意下さい。この列車ではKitacaは御利用になれません」と繰り返しアナウンスを流していたキハ150の1輛運行の列車に乗込み、苫小牧に出た。苫小牧では、「本日初めての食事」という感じで、駅前の商業施設内のファストフード店で一息入れた。
苫小牧から札幌方面への普通列車…概ね1時間に1本というように見受けられる。“食事休憩”という感じであったが、少し列車を待った。そして南千歳駅に向かい、札幌からやって来た、少し驚く程度に空いていた<快速エアポート>に乗車…新千歳空港駅に至った。
夜の<ピーチアビエーション>のフライト…少し搭乗手続開始に間が在る。空港ビルの4階に、「普通の喫煙席」が在る、イマドキ“絶滅危惧種”なカフェが在るので、そこでゆったりとしていた…
考えてみると…<ピーチアビエーション>のフライトは「初めて!」だった…機材の到着の関連で定刻よりやや遅れたフライトだったが、存外に乗客は多かった。何となく<ピーチアビエーション>と記憶しているが、畿内の客室乗務員や機長のアナウンスでは単に<ピーチ>と言っていた…
存外に多く思えた他の乗客と共に、A320で乗り込んだのは…成田空港だった。到着する場所が<第3ターミナル>という場所だ。鉄道駅が設けられている<第2ターミナル>へ向かうには酷く歩く。何度も上り下りも在る…20分かそれ以上を要して<第2ターミナル>へ…JRの列車は本数が減っていて、待ち時間がより長かったので京成電車を利用して京成成田駅に出た…そして京成成田駅の傍に押さえた宿に入った訳だ…
稚内→名寄→旭川→滝川→岩見沢→苫小牧→南千歳→新千歳空港―敢えて稚内から「札幌を経ずに新千歳空港」という経路を使ってみた…岩見沢・苫小牧の経路は、嘗て「樺太との連絡のために稚内と往来」という人達を意識した旅客列車が走ったそうだ…―、加えて空港第2ターミナル→京成成田で8本の列車に乗ったことになる…朝5時台に出発し、宿に入ったのは午後10時半頃…列車内で些かの居眠りは在ったと思うが…それ程長く居眠りしてしまったのでもない…その割には元気だ!
今日の「長かった一日…」は、「休日の旅」の実質的なスタート地点にしようということにした成田へ至ることに費やされた訳だ…
成田は…雨が交じっている…
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