京都・祇園の宿から離れようとしていた日…老舗喫茶店で朝食を摂ってみることを思い付いた朝だった…
京都は古くからの、様々な時代の文物が折り重なっているような街であるのだが、それは逆に言えば「各々の時代に“新しかった”モノ」が導入された、登場したという経過が繰り返されていた場所ということでもある。そういう中、「現在では当たり前なサービス」が「普及し始めたような頃」にそんなサービスが京都に登場している。そうしたモノの中には、現在も「登場した頃の好き伝統」というようなモノを受継いで現在に至っている例も在る。
京都・祇園の宿からふらりと歩いて訪ねるのに好適な位置に「1932(昭和7)年創業」を謳う老舗喫茶店が在ると知った。「珈琲を供する喫茶店」が起こって、街で一定程度定着するのは、どうやら昭和初期であるようなのだが、そんな頃の伝統を受継ぐ店を訪ねてみるのは気持ちが弾む…
↓弾む気分で四条通を歩んだ…朝の光に輝く感の古風なビルが好い趣だった…川面に典雅な建物の姿が映り込む感じが好い…
↑かのウィリアム・メレル・ヴォーリズの設計で、1926(大正15)年に竣工したという<東華菜館>の建物だ。
↓建物の正面入口辺りの大袈裟にも見える装飾が面白く、未だ通行人が少ない朝でもあったので、少し足を停めて見入ってしまった…
こういう「眼に留まって眺め入ってしまう」という建物が在る風景というのは非常に好い。何度でも訪ねたく、そして通り掛かりたくなる場所だ…
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