<IWOR-UN-PASE-KAMUY>(イウォルン パセ カムイ)=「その場所を見守る尊い神様」:<地下歩行空間>:札幌(2020.07.20)

「小樽に滞在し、札幌での所用に向かう」ということをやると、俄かに「札幌方面へ通勤通学している小樽の住民」になったような、少し不思議な気がしてしまう。

「札幌方面へ通勤通学している小樽の住民」は多く見受けられる。JRの列車は便利で、小樽駅からの快速列車は40分を切る速さで札幌駅に到着してしまう。停車駅がやや多く見える普通列車でも50分程度だ。

そういうことなので快速列車に乗って札幌駅へ出て、やや南側の大通公園の方向へ進もうと<地下歩行空間>へ足を踏み入れた。

<地下歩行空間>?正しく「読んで字の如く」なのだが、札幌駅の前から大通へ延びる道路の地下に設けられた大きな歩行者用通路で、所謂「駅前」と「大通の地区」を結んでいる。

↓こういう彫刻が据えられているのに眼を奪われ、思わず足を停めて眺めてしまった…
20-07-2020 Sapporo (9)
↑大きなシマフクロウを象った彫刻だ…

シマフクロウは主に夜間に活動する鳥で、樹上から川や池に降下して魚を器用に捉えて食するらしい…そんな鳥なのだが、暗い夜に一定の場所に在り続けて「辺りを見守っているかのような?」という様子に、アイヌは“聖性”のようなモノを感じたのか?「その場所を見守る尊い神様」という意味の「イウォルン パセ カムイ」と呼び、「村の守護神」のように考えていたようだ…

<地下歩行空間>を開いた際、札幌市が「アイヌ文化を発信する空間」として一部を整備したようだが、そこにこの大きなシマフクロウ、<IWOR-UN-PASE-KAMUY>(イウォルン パセ カムイ)が据えられている…

↓見入ってしまいながら「地下の世界に降臨した神?!」というようなことを想ったのだったが…実際、アイヌの村の守護神をイメージした彫刻作品だった…
20-07-2020 Sapporo (7)

こういう「一寸惹かれる…」というアートが、街の中、多くの人達が行き交う場に据えられているのは好いと思う…

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