3つの部分から成る登廊(のぼりろう)をゆっくりと上がってみる…
↓登廊(のぼりろう)の出口に本堂が在る…
長谷寺の本尊である観音像―「十一面観世音菩薩立像」と言うそうだ…―を収めた本堂である。観音様の慈悲を表現する「大悲」という文字に、建物、御堂を意味する「閣」という文字を組み合わせて<大悲閣>という呼び方が在るそうだが、本堂の建物にその<大悲閣>と掲げられている…
仏像等は「撮影を御遠慮願います」なので、そういうことはせずに、永い信仰の歴史を思わせる、徳川幕府による建築であるという建物と合わせて見事な仏像―薄暗い堂の奥側で鈍く輝くような感だった…―を鑑賞した…
↓この場所では、この眺めに心奪われた感であった…じっと佇んで様子を眺め、少し写真を撮った…
↑「薄暗い堂内の側から戸外の光」というようにも、「光溢れる戸外から暗い堂内へ」というようにも感じられた…然程強い湿気でもなかったような気がした中、「清涼な気分」が沸き上がるような空間であったように思う…
こういう場所…1人静かに訪ねて、悠然と過ごすというのに相応しいのかもしれない。最寄駅が「長谷寺」という名なので、もっと長谷寺は近いと思っていたが、存外に歩いた。(そう言えば「霧島神宮」という駅が霧島神宮まで、黙って歩いて1時間半余りも要したという例に出くわしたことが在ったが…長谷寺は20分前後の下り、上りの坂道で、あれ程でもないのは幸いだが…)しかし、そうやって歩いて至り着く価値は間違いなく在るような気がした…
この「大悲閣が醸し出していた雰囲気」が、そのうちに「酷く懐かしい…」と思うようになる気がする…或いは、近年はこういう感じを「興が在る」と思う傾向が酷く強まっているのかもしれない…
この記事へのコメント