近鉄奈良駅に極近い宿の居室で寛いでいる夜だ…
夕刻…宿の近く…薄い黄土色で全身を包むような衣装に身を包んだ小柄な人物の姿を認めた…
「動物に扮している?鹿?!」と思った。鹿で御馴染みの奈良に在るので、そういうことをやっている人が在っても不思議ではない…
その小柄な人物…滞在中の宿に極近いコンビニの店先に居た。小柄な人物は若い女性、それも寧ろ「女の子」と表現したくなる―近年は「好ましくない表現」と言われるか?と言って、酷く若い感じの女性であれば、そう言いたくなる…―ような、「アルバイトの女子学生?」と見受けられる雰囲気だった。何気なくそちらを向いた。「お嬢ちゃん…何しとんのや?」と、彼女の脇を通り過ぎようとした自身の目線は問い掛けていたのかもしれない。
彼女は微笑んで「クリスマスなのでチキンの商品を御薦めしています!」とこちらに話し掛けて来た。「そうなの…」と応じ、並んでいた商品を一瞥し、一寸好さそうだったので骨なしの鶏を揚げたモノを一寸買ってしまった。
彼女の妙な衣装は、鹿ではなくトナカイだった訳だ…奈良では年中居る鹿に、この「クリスマスイブ」に扮するまでもない。サンタクロースの橇を曳くトナカイが似つかわしい訳だ。トナカイの衣装に身を包んだ「フライドチキン売りの少女」という感か?
そのチキンは直ぐに美味しく頂いてしまったが…「クリスマスイブ」というものを、或いは「例年どおり?」かもしれないが、一人静かに過ごしている…
眠いものを耐えるのは難しい。または出来ない…他方で、起きてしまったものを無理に眠るのも辛い…そういうことを想った早朝だった。深く眠った後に迎えた朝だった。
という訳で今日も早朝から動き回ってしまった…
興福寺の辺りを多少散策し、そこから例の近鉄の券を手に思い付くままに方々を巡った。午前6時40分頃に出て、「フライドチキン売りの少女」と出くわして宿に引揚げたのが午後5時半近くだった…
↓今日の動きだ…
近鉄奈良→大和西大寺(近鉄)
大和西大寺→大和八木(近鉄)
八木西口→橿原神宮前(近鉄)
橿原神宮前→古市(近鉄)
古市→富田林(近鉄)
富田林→藤井寺(近鉄)
藤井寺→大阪阿部野橋(近鉄)
天王寺→本町(大阪メトロ)
本町→なんば(大阪メトロ)
大阪難波→近鉄奈良(近鉄)
藤井寺駅にまで至れば、JRや大阪メトロ(地下鉄)では天王寺駅となっている大阪阿部野橋駅に出て、大阪メトロ(地下鉄)ではなんば駅となっている大阪難波駅へ動き、そこから近鉄奈良駅を目指す方が速いと思った次第だ…
天王寺駅と大阪阿部野橋駅…なんば駅と大阪難波駅…こういうような「同じエリアの乗換え駅で相互に名が異なる」とか、「同じ名前の駅が離れて併存している」というのは関西では幾分在る。札幌圏でも些か見受けられるかもしれないが、首都圏では余り無い例だと言われているようだ…この「関西方式?」にも、ほんの少し馴染んで来たというような気がする昨今である…
今日訪ねたのは?
奈良県橿原市の今井町に大阪府富田林市…何れも「寺内町」という独特な経過で起った街で、江戸時代には街道や川の舟運による物資輸送の拠点ともなって商人町としてなかなかに栄えた経過が在るという。江戸時代辺りの街の雰囲気を現在に伝えているという、一寸面白い場所だ…例えば「江戸時代、〇〇年間…」とか「明治時代」というような「昔の音」でも聞こえそうな街並みが好い感じだ…
藤井寺…ここには辛い国神社と葛井寺という、非常に古い時代に起こったとされる社寺が在る…
そして大阪阿部野橋駅から大阪難波駅に動く序でに大阪メトロ(地下鉄)本町駅に出て<HRC Osaka>に立寄った。<HRC>…現時点で大阪に2店舗在るが、1月31日で本町の店を閉めるという…自身にとって「大阪の<HRC>」と言えば本町であり、もう一つの方は行っていない…そういう思い入れも在るので、ショップで些かグッズを求める等していた…
今日は今井町のカフェの女性店主(珈琲豆の自家焙煎を手掛けていて、詩吟をやっているという方だった…)、富田林でおでんを売っていた女性店主(こちらは親しみを込めて「おばちゃん」と呼びたい雰囲気…)、閉店の噂のことを教えてくれた<HRC>の店員さんと色々と話す場面も多く在ったような気がする…
そうこうしていた中、また夥しい数の写真を撮ってしまった…それを少しだけ整理していて、何となく時間が過ぎた…
明日はどうしようか?面倒になって来たので、明日の早朝にでも考えることにしたい…
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