五重塔…:醍醐寺(2020.12.22)

↓五重塔…「冬の朝の光」というような中に浮かび上がる姿を見上げ、「美しい…」と素直に思った。
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↓よく見れば、木材が複雑に組み合わさっているようだが、光の加減により、角度を変えながら眺めていると「視る瞬間毎に表情が変わる」かのようであった…
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この五重塔は931(承平元)年に、前年に崩御した醍醐天皇の慰霊という趣旨で発願されたが、諸事情で工事が滞るなどしてしまい、20年を経て951(天暦5)年に完成したのだという。頂上なでの高さが38mにもなるというが、相輪(塔の頂上部分の金具)が全体の3割にもなる12mにも及ぶ、少し特徴的な姿になっている。

戦禍で伽藍が焼けた経過の中、五重塔は残り続けている。1586(天正13)年の地震で大きな被害を受け、豊臣秀吉の支援で1597(慶長3)年に修理が完成した。時代が大きく下り、1950(昭和25)年には<ジェーン台風>で被害を受けてしまったが、1960(昭和35)年に修理が完成している。

結局、この五重塔は「平安時代の木造の塔」が修理を重ねて現在まで受継がれているという貴重な存在で、「京都最古の木造建造物」ということにもなる訳だ…

↓平安時代から、西暦の年号が“三桁”であった時代から受継がれているということだが…それはそれとして、他の塔とは少し違うような形状が、何か美しいと思った…
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「記憶に留めたい…」という感の五重塔である。

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