激しい雨、風雨模様、冬季であれば吹雪というようなことでもなければ、勿論体調や気分次第でもあるが「何となく街を散策」というようなことをすることを好む。
「何となく街を散策」というようなことは、何処に行ってもする。地元であれ、国内各地であれ、サハリンであれ、それは変わらない。
↓ユジノサハリンスクで「何となく街を散策」ということでもすれば、この種の場所に途中で寄る機会が多いかもしれない。
↑ユジノサハリンスクの街中には、様々なカフェが在る。多くの店で「持ち帰り」で紙等のカップに入れて供してくれるモノも売られているので、寄道で店内の席に座る以外に、外に飲物を持出して戸外で頂いてみる場合も多い。
「珈琲等を時折求め、それを飲みながら街で散策」というスタイルも、地元であれ、国内各地であれ、サハリンであれ変わらない。そして、そういう中で「何処となく惹かれる何か…」を見出すのが「止められない面白さ…」であると思っている。
ユジノサハリンスクでも色々なモノを見出した。ユジノサハリンスクに限らず、サハリンの各地でも色々と見出した。時々そういう色々を思い出す。
↓不思議な自動車を見掛ける場合も在る…
↑ユジノサハリンスクの街中で何度も見掛けて、「アレは何??」と思っていた。
少々高価そうな車を乗り回している人達はユジノサハリンスクの街中で色々と見掛けたが、写真の車は「余りにも派手?!」だと思った。この種の所謂“リムジン”というようなタイプの車を殊更に好むというような方でも在るのかと思った。
しかしそれは正しくはなかった。この車は「催事用に貸出す車輌」ということである。“運転手付き”ということなのか、“レンタカー”のように借りた方等が運転するのか、その辺の仕組は確かめてはいない。(慣れた運転手でなければ、扱い悪そうには見える車ではある…)
こういう車は主に慶事に用いられているようだ。例えば「新婚さん」がこういう車に乗って市内の名所等を巡って、方々でビデオや写真を盛んに撮っている様子が、殊に気候が好い初夏から秋にはユジノサハリンスク市内でも多く見受けられる。
何時頃からなのかは判らないが、ロシアでは意外に古くから「新婚さん」が街の名所を巡って、家族や友人がそれに同行して写真を沢山撮るというような慣例は在るらしい。歩いて動き回る範囲でやっていた場合も在ったのだろうが、何時の間にか車で巡るようになった。「慶事だ!」と、「新婚さん」御本人達か親しい友人か家族が車を用意し、車を少し飾るというようなこともするようになって行った。現在でもそういうスタイルが在る。寧ろ多いかもしれない。しかしそれと同時に、こういう「余りに華々しい…」という車輌を用意してみるというやり方も出て来て、それなりに流行っているように見受けられる。
日本国内でも「新婚さん」が、街の景色が好い場所で記念撮影をしている様子を見掛けたことが在る。「大切な慶事」に「少し特別…」という気持ちからやっていることであると思う。何処の街であったか、何やら「ピカピカ発光している?陽光が反射するモノがチラチラ?」という様子に出くわし、少し近付いて視るとテレビドラマや映画、またはモデル撮影で使う“レフ版”を持つアシスタントを従えたカメラマンが「新婚さん」をバシバシと撮っている様子だったことが在った。「アシスタントを従えるカメラマン」に写真撮影を依頼すれば、「それなり?」な料金であると思う。それでも「大切な慶事」は「少し特別…」だから「それなり?」な料金も構わない訳だ。
こういう「大切な慶事」は「少し特別…」だからと、金が掛かるサービスを利用するということについて、日本国内の街でもユジノサハリンスクでも大きな差異は無いのであろう。ユジノサハリンスクの“リムジン”も高価と見受けられる車なので、どういう仕組であるにせよ、利用するには「それなり?」な料金であることに疑いは無い。
何も「新婚さん」に限らず、巷に「慶事」というモノは色々と在る。
↓主に「慶事」に関連すると思うのだが、ユジノサハリンスクにはこういう場所が在る。
↑周囲の店舗等が営業を終えている夜間に、煌々と灯が点いている店は、花束に使うような花を売る店だ。「24時間営業」である。
花屋が「24時間営業」をやっている?「24時間営業」の店で花を売っているのでもない。「花屋!」が如何いう訳か「24時間営業」だ。これはユジノサハリンスクで偶々在ったということでもない。ロシアの街、一定以上の規模の街では広く見受けられるものであるようだ。
ユジノサハリンスク等で視ると、何やら「一寸したことで花を贈る」という慣習が広く行渡っているようだ。誕生日、入学や卒業、何かの記念日、表彰でも受けるような栄誉、その他に例えば「音楽をやっている友人や知人がライブハウスで演奏するので演奏後に」とか「久し振りに親しい友人に会う機会が設けられたから」というような次元に至るまで、「慶事」という範疇の何かが在れば「とりあえず花束を贈る」のだ。
更に夥しい花束の需要が生じる慣行も見受けられる。<国際女性デー>(3月8日)になれば、個人や事業所で、仕事上の付き合いが在る関係先の女性に花束を贈る、家族や極親しい友人の間で女性に花束を贈るという慣行が見受けられ、その時季の花屋は酷く忙しいらしい。その<国際女性デー>の花束を用意しようと、1箇月位前に花屋に予約をするというのもよく在る話しだ。他に「学校の新学期」に花束を贈り合うような慣行等も見受けられるようだが、何かにつけて花束が登場する。
ユジノサハリンスクの花屋で売られている花卉類だが、これらはロシア国内の花卉類の流通経路を通じて供給されている。様々な国や地域で生産されている花卉類が輸入されている。他方にロシア国内で生産されている例も在るようだ。
↓そしてサハリンにはこれも在る。
↑ユジノサハリンスクの郊外に在る温室で花卉類が生産されている。生産を手掛ける会社が花屋部門も持っていて、そこで入手可能なモノだ。地元ではなかなかに人気が高いとも聞く。折角頂いたので、適当な容器に入れて飾っていた花の様子が好くなった時に写真を撮っておいた。
この「サハリンの温室で育った」という花卉に関しては、日本国内で花の販売に関連する仕事に携わっている方達と一緒に拝見したことも在った。日本国内で売られているモノと比べて何ら遜色が無いというどころか、かなり良質と見受けられるそうだ。安定的な輸送手段が在って、十分な量の供給が可能となって、経費を吸収可能であると同時に消費者に受け入れられる販売価格と出来るのであれば「サハリンの花卉を日本国内に輸入して販売へ…」ということだって夢ではない。
ユジノサハリンスクの街の中では飲物を時折求めながらというようなことをしながら歩くことが可能である。そうやって歩き回っていて、酷く華々しい車を見掛けると、慶事用に貸出すサービスの車だ。慶事を盛り上げるサービスが一定程度普及している。そして慶事を彩る花について、24時間売っている店さえ在り、街に豊富に花卉は在る。花卉の一部は地元の会社が温室栽培していて、それも販売されて好評を博しているという。
こういうような場所であるサハリンを捉えて「サハリンってモノが在るの?」と問うてみる必然性が在るのだろうか?微塵も無いと思えるのだが、如何であろうか?
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