本稿を綴っている「5月下旬の稚内」というのは、少し心地好い程度の15℃を超えて20℃を伺うような気温帯である日も見受けられる他方、10℃を切るような具合で肌寒く感じる場合も在る。
↓10℃程度で肌寒く感じるような日には、こういうような衣類の着心地が好いように思う。適度に厚地で温かいパーカーだ。
↑<SAKHALIN>(サハリン)と在るが、これは<アジアリーグアイスホッケー>に参加しているユジノサハリンスクのチームのロゴだ。ユジノサハリンスクの試合会場で売られていたモノである。
少し前に、稚内に招いたサハリンの人達の中にこれと同じモノを着ていた方を見掛けた。現地でも人気のアイスホッケーチームのグッズである。これを稚内に持ち帰っていて、10℃程度で肌寒く感じるような日には着用している。
<アジアリーグアイスホッケー>は、日本、韓国、ロシアのチームが参加し、各々の本拠地で試合を開催し、通常のリーグ戦を戦った後にプレイオフを催して優勝を争うというリーグ戦だ。
ユジノサハリンスクの<SAKHALIN>の本拠地には、日本、韓国の各チームがやって来て試合が開催される。逆に<SAKHALIN>は日本や韓国の各チームの本拠地に乗込んで試合を戦う。
最近は“事情”で国際間の移動が出来ないので、本来の<アジアリーグアイスホッケー>は「止むを得ず中止…」となってしまっている。日本国内では<ジャパンカップ>と称して、リーグに参加している各チームによるリーグ戦を催していたようだが。
↓<SAKHALIN>の試合会場は何時もなかなかに賑わい、チアリーダーも登場して華やかな感じで試合が展開される。
↓得点を狙う<SAKHALIN>に対して必死に護る対戦チームという様子であるが、毎試合、なかなかに迫力の在る試合が観られる。
ロシアはアイスホッケーが盛んだ。幾つものリーグが在る。<SAKHALIN>は<アジアリーグアイスホッケー>に参加していて、日本や韓国のチームと対戦するようにしているが、ユジノサハリンスクにはもう一つ、ロシア国内各地のチームと対戦するリーグに参加しているチームも在る。また愛好者人口も一定以上在るようで、少年達の活動も見受けられる。路線バスを利用すれば、アイスホッケーの活動に参加しているらしい、小学生程度の年代と見受けられる、道具や着替えの入ったバッグを提げて、アイスホッケーのスティックを持った少年を見掛ける場合も在る。
ユジノサハリンスクには、「観客を容れてアイスホッケーの試合等を開催」ということが出来るリンク―上記写真のようなイメージの場所―が少なくとも2つ在る。そして試合開催の例は聞かなかったが、練習が出来るリンクも他に在る。
ユジノサハリンスクは人口20万人程度の街だ。日常的に往来が在る隣りの地区や周辺を含めて人口30万人台の都市圏だ。そういう場所に「屋内スケートリンクが複数」である。ロシア国内と日本国内とでは、スケート系競技の存在感の大きさが違うであろうから、単純比較は難しいかもしれない。が、日本国内の「人口30万人台の都市圏」で「屋内スケートリンクが複数」という例は在るだろうか?恐らく無い。
自身ではスポーツは余り出来ないのだが、それでも観戦は大好きな方だ。観れば、意外に力も入る。
↓こういうモノも少し熱心に観戦した。
↑2018年から登場のバスケットボールチーム<ヴォストーク65>の試合の様子だ。このシーズンのチームで“斬り込み隊長”のような大活躍を見せていたミッチェルが豪快なダンクを決めた場面を運好く写真に収められた。大変に気に入っている写真だ。
ミッチェルは米国出身だ。所謂NCAA、米国の学生スポーツのリーグで活躍後、ロシアも含めた欧州諸国の色々なリーグのチームに参加して活動している選手だ。そういう選手は数多く見受けられる。ユジノサハリンスクの会場に現れる対戦チームにも、そういう「ロシア国外出身」の選手達が見受けられた。
ロシアは、欧州諸国のナショナルチームが競う国際競技でも上位進出を目指すような、バスケットボールの強豪国と言い得る国だ。外国出身選手も交えて、ロシア人選手主体で各チームが編成されているリーグ戦の試合はなかなかに見応えが在る。
ロシアの男子バスケットボールは、トップリーグ、1部リーグ、2部リーグというようなプロチームのリーグが設けられている。<ヴォストーク65>はその1部リーグに参加して善戦している。
<ヴォストーク65>の以前に<サハリン>というチームが在って、「新興チームながら善戦」と盛り上がったが、諸事情で活動休止になってしまった。そこで「もう一度夢を!」と2018年のシーズンにこの<ヴォストーク65>が登場したのだ。
「ヴォストーク」は「東方」という意味であるが、彼らの本拠地が在る、ユジノサハリンスク南郊のスポーツ施設の名でもある。そして「65」はサハリン州を示す地域コード番号だ。<ヴォストーク65>で「東方のサハリンのチーム」という含意になるであろうか。
<ヴォストーク65>が参加する1部リーグは、ロシア全土の各地に本拠地を構えるチームと対戦が在る。モスクワやその近く、或いはサンクトペテルブルグで試合が催される場合、例えば「試合のネット中継 午前2時開始」というのも在る。東西に大きく拡がるロシア国内では、大きな時差も在るのだ。そういう意味で、ロシア国内のスポーツのリーグ戦はなかなかに大変だ。
時差が在る各地の試合は「サハリン時間の深夜…」にやっている関係上、試合後にでも情報を得る他無いが、本拠地での<ヴォストーク65>の試合は何時も賑やかで、なかなかに華やかだ。会場を訪れるのは本当に愉しい。
↓アクロバティックな動きを見せる男女混成のダンスチームも登場し、愉しいパフォーマンスを披露してくれる。
↓会場内には、こういう具合に選手達の写真パネルも掲出されていた。
↓ユジノサハリンスクでは、多くのファンが<ヴォストーク65>の善戦に期待し、声援を贈っている様子が観られる訳だ。
「スポーツ」と言えば、サハリンの方が少年時代の思い出話を披露してくれたことが在った。
その方はサッカーチームに入ってプレーをしていたのだという。チームはサハリン州内の各チームが出場している大きな大会に参加していた。巧く勝ち上がったチームは決勝戦に進出した。決勝戦の試合の最中、その方はずうっとベンチを温めていたが、1対1の展開で迎えた試合の最終盤に「行ってこい!」との監督の号令で、交代出場をしてピッチに立った。或いは、その方だけが途中出場で体力も在って動きが好かったのかもしれない。チームの仲間達と共に相手ゴールを伺っていた中でボールが回って来て、それを思い切り蹴り込んだ。ボールはゴールネットを揺らした。試合は2対1で勝利で優勝だった。優勝を受けて、チームはウラジオストクで開催された「極東大会」という大会に進出したが、そこでは直ぐに敗退してしまった。
こういうのは、少年時代にスポーツ活動に関わった方の、聴いて愉しい想い出話によく在るのだが、「最近のサハリンの少年」が将来語る話しとは少し違うかもしれない。
想い出話を披露してくれた方の少年時代、少年スポーツの「より上位の大会」は「他地域で開催」というのが専らであった。が、近年はその「より上位の大会」の開催地がユジノサハリンスクであるという例も珍しくなくなった。要は、スポーツの試合を開催出来るような場所が以前よりも遥かに整って来ているということなのだ。その辺は、上述のスポーツ観戦の関係を御覧頂けば用意に察して頂けるであろう。
ユジノサハリンスクは人口20万人程度の街で、日常的に往来が在る隣りの地区や周辺を含めて人口30万人台の都市圏だ。それでも、本稿で綴ったような華々しいスポーツ活動も手b解されている。こういう地域を捉えて「サハリンってモノが在るの?」なのか!?
ユジノサハリンスクに滞在した経過で色々と思い出して懐かしい事は在るのだが、アイスホッケーやバスケットボールの観戦というのは非常に忘れ難い…
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