六波羅蜜寺…(2021.11.22)

五条大宮の宿に在った早朝、「五条通に出て、東へ進んで鴨川を渡り、京阪の清水五条駅の先を目指すような…」という「概ね30分歩く」というようなことを何となく想い描いた。

余り早くに出発しても「コンビニで珈琲でも求めることは可能であろうが…他に何が出来るのでもなく…加えて未だ暗い時季だ…」と宿の居室で少々寛ぎ、「さて出よう…」とチェックアウトを済ませて戸外に出てみれば雨が交っていた。と言って雨が強いのでもない。「しとしと…」という程度だった。

↓小雨を気にせず、特段に傘を使うのでもなく、想い描いたように街を歩けば、少し入組んだような辺りでこんな看板に出くわす…
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↑興味は在ったが、これまでに寄ってみる機会も無かった六波羅蜜寺である。

「六波羅」と言えば、『平家物語』の平家が都での本拠地のようにしていた地区だ。鎌倉時代には幕府が「六波羅探題」という機関を設置していた筈だ。軍事的脅威に備える“司令本部”であり、治安維持的な役目を担う“憲兵”とか“警察”の本部で、都での様々な役目を果たすための幕府の“代表部”というような場所であった筈だ。そういうことを踏まえて「源平両氏の中心史跡」というように、六波羅蜜寺の看板には在る。

↓小雨の中、境内に入ってみれば少し大きな十一面観音が迎えてくれる…
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↓写真をクリックして、ウェブギャラリーのページを開き、更に写真をクリックすると大きく表示される。それを視ると、この時は小雨で十一面観音が濡れている様子が判り易い。
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↑濡れた境内に濡れた状態で佇み、小雨に濡れたままに訪ねた自身を迎えて頂いたということになる。感謝!

↓本堂、加えて弁財天に御参りをした…
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↓記念にポストカードを求めてしまったが、六波羅蜜寺では<宝物殿>は拝観する価値が在ると思う。
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↑「念仏を唱えると、唱えた一字一字が阿弥陀如来の姿になった」という、空也上人の伝承を彫刻にした像、歴史の教科書にも出ている平清盛の像、その他主に鎌倉時代の優れた彫像作品が多く展示されている。

この六波羅蜜寺の<宝物館>で視たような、永く受継がれた素晴らしいモノを間近に眺められたという経験…今般はここの他に高野山の<霊宝館>や、同じ京都の三十三間堂でもそんなことが在ったのだが、本当に好かった!

↓雨がなかなか止まない中での訪問だったが、その雨の風情と共に、六波羅蜜寺は強く記憶に残る感だ…
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※ ポストカードの画は後から札幌の宿で撮っている。が、記事は京都での想い出なので「京都府」のカテゴリに分類する。

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