「誘う」べく…:當麻寺の看板(2021.12.18)

近鉄の駅名は「当麻寺」(たいまでら)と標記するが、その駅名の起源であると見受けられる伝統を誇る寺は「當麻寺」(読み方は同じ「たいまでら」)と旧字を好んで使うようだ。

↓「当麻寺駅から當麻寺へ歩く」という道筋の、歩道が少し広い辺りにこういう看板が据えられている…
18-12-2021 X-Pro2 (54)
↑使用されている写真は、當麻寺に伝わる四天王像だ…左端が増長天…剣を手にしているのが持国天…右端は多聞天であろう…

増長天や持国天は「現存最古と見受けられる」という、麻布の張り子に漆と木粉を練った木屎(こくそ)で成形する脱活乾漆像(だっかつかんしつぞう)というモノであるそうだ。

これらの四天王像だが…後代のモノのような「憤怒の相」でもない。そして「顎鬚」を少し蓄えた顔で、他に例が無い…何か「インドの神話の要素が仏教に容れられていった中で成立」という四天王の“出自”を反映しているかのようでもある。

これらは當麻寺の金堂で弥勒仏を護るように佇んでいる。當麻寺に伝わる仏像で最も人気が高いそうだ。実際、なかなかに見栄えは好かった…これに出会える場所として、特に許可を受けて撮影された写真が看板に使用されている訳だ…

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