猿沢池と興福寺の五重塔…(2021.12.19)

近鉄奈良駅に到着し、辺りを歩き始め、辺りの商店街を抜けて程無く大きな池が在る。猿沢池だ…

↓こういう様子が視えるのが猿沢池だ。
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↑池の畔の小高くなっている場所に興福寺の堂塔が建っている。殊に50m程にもなるという背が高い五重塔は目立つ。

最近、少し話題になっていた。池の周辺の木が伸びて、五重塔が視える眺望が少し損なわれている感であったことから枝の剪定をやや大胆に行ってみたらしい。少しその効果は在ったのかもしれないと思った…

↓一寸、五重塔に近付いてみると、冬の朝の光に浮かび上がるようで見入ってしまった。
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↓損なわれては再建されてということを繰り返した興福寺の伽藍だ…五重塔を見上げながら、『龍華記』(りゅうかき)という小説で、伽藍が損なわれた大きな事件に纏わる物語を読んだことを思い出していた…
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聞けばこの興福寺の五重塔は近く「長期間に亘る修理」に入って、覆いで隠れてしまうらしい。期間は10年間程度にも及ぶらしい…薬師寺東塔でそういう例が在ったが、あの例のように長く見られなくなる訳で、こうして姿を仰ぎ見ることが叶ったことが幸いであると思った。

この記事へのコメント

  • ライカ

    この猿沢池の景観を明治時代以前の姿に
    再現するプロジェクトだそうです。
    大きな杉の木は全て伐採して桜を植樹するそうです。
    今度は五重塔が五重まで綺麗に観える姿が
    私も待ち遠しいです。
    奈良公園のあちこちでも外来種の樹木は全て伐採
    されて昔の奈良公園の景観を目指すみたいです。
    これはこれで、嬉しい事です。
    2022年01月05日 12:26
  • Charlie

    >ライカさん
    この猿沢池の御話しは、少し興味深いと思いましたよ!「旧い写真」を視て、「この辺りはこういう具合だった筈で…」と木の感じ等を少し調整してみようという試みが始まっている訳ですよね。
    実際「景観が佳い」というように言われていて、訪ねてみれば辺りの樹々が伸び過ぎていて、然程愉しくないというような場合が多く在ると思います。この猿沢池の辺りでは「そういう“有り勝ち”な感じを排してみないか?」という話しなのだと思います。
    興福寺そのものも、なかなかに興味深いとは思うのですが、既に「あの五重塔が池越しに視える様」が「奈良を代表する景色の一つ」という過ぎる程に大きな存在感を示していますから、色々な意味で街を如何にかする計画の中で論じられなければならないのでしょうね。
    今般、長期修復工事に入るという少し前の時期に、五重塔が在る美しい光景を眺められたことが凄く好かったと思っています。
    2022年01月05日 15:28