↓夥しい書籍等が積上げられた書棚が林立するかのような部屋が再現されている…
↓「読むべき…」を集めて読み込み、自分なりの「取材の旅」も重ねて作品を綴ったという作家、吉村昭の部屋を再現した場所を訪ねることが叶った。
吉村昭の作品は色々と、大変に興味深く読んでいる。その吉村昭の記念館に関して知ったのは極最近だった。
↓荒川区の施設の一隅に、「施設の常設的展示スペース」という雰囲気で設置されているのが<吉村昭記念文学館>である。
吉村昭は現在の荒川区ということになる場所で生まれ育っている。少年時代の事等を何かに綴っていて、現在の荒川区である郷里を愛していたということも知られている。
数々の作品で、吉村昭は高名な作家となった。荒川区では「地元出身の高名な作家のことを紹介する展示施設」という話しが持ち上がり、吉村昭本人に伝えたが御本人は「自身のことに関連して、公的資金で施設など…」と固辞したのだという。
それでも荒川区の側としては、地元に所縁の吉村昭に関して事績や人物を伝える場を設けたいという想いを抱き続けて来た。話し合いが続く中、吉村昭としては「図書館のような施設の中に展示コーナーを設けるというような感じであれば、活動経過や作品等を御紹介頂くことで構わない」と応諾したそうだ。
↓そこで荒川区の図書館も含めた複合的な文化施設である<ゆいの森あらかわ>が登場する際に<吉村昭記念文学館>が設けられることとなったのだ。
↓入口にこういう具合に<吉村昭記念文学館>の案内が在る訳だ。
吉村昭の作品は色々と読んでいるのだが、様々な作品を巡って方々へ取材旅行に出た経過というような展示が興味深かった。そして、時季毎にテーマを設けた展示を行うようにしているようだが、現在は『大黒屋光太夫』という作品を巡る事柄の展示であった。大変に興味深く読んだ作品に纏わることで、また作品の主人公となっている大黒屋光太夫に関することも興味深い訳で、大変に愉しく展示を拝見した。
都電の「荒川2丁目」停留所の直ぐ傍に設けられた施設だ。ここを偶々知って、思い付いて訪ねる機会を設けられたというのは大変に幸いだった…
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