<排雪列車「キマロキ」編成>…(2022.06.11)

所用で出ることになっていたが、ゆったりと好きなようにする「余計な時間」も設けてしまった…

そういう訳で「如何しようか?」という程度に思っていたのだが、思い付いたのは「暫く振りにアレを一寸眺めたい…」ということだった。

↓これがその「アレ」である…
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実は昨年も一寸観ていたのだったが、「キマロキ」を眺めたくなったのだ…

「キマロキ」とは、キ=機関車、マ=マックレー車、ロ=ロータリー車、キ=機関車という編成を指し示す。軌道脇に堆くなった雪をマックレーで崩し、それをロータリーで遠くへ飛ばす。ロータリーは蒸気機関車を動かす機構と同じようなモノで回転する大きな羽根を動かす。重いので後ろから機関車で推す。そしてマックレーを牽引する。故に2輛の機関車に、マックレー車とロータリー車が挟まれた独特な編成となるのだ。

↓この先頭の9600形が殊に気に入っている。名寄で半世紀にも亘って働いたという車輛なのだ…
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↓後尾側のD51形だが、これは抜きん出て製造台数が多く、各地で活躍していたことから「蒸気機関車」とか「SL」とでも言えば思い浮かぶような型もしれない。
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↑「北海道内で自身の年代の前後」という位が、「幼少の頃に煙や蒸気を噴き出しながら走る真っ黒な機関車が、石炭を積んだ長大な列車を牽引」という様子を視た「最後の世代?」なのかもしれないと思うことが在る。その記憶に在る機関車は、多分この型だと思う。

↓これがマックレー車だ。
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↑「名寄駅常備」と書き込みが在る。内陸部、盆地のような地形の名寄の周辺は「雪が多い」ということで少し知られる。現在は宗谷線のみだが、嘗ては名寄駅で幾つかの路線が交差していたので、冬季の運行を安全に行うための除雪、更に溜まった雪を軌道から離れた場所に飛ばすか捨てるかする排雪の作業は大忙しだった筈だ。そこでこういう雪対策関係の作業車輛は名寄駅に何時も待機させていたのだろう。

↓ロータリー車は「少し変形した機関車?」のようにも見えるが、大きな羽根を回転させる動力として、蒸気機関車と同様の機構を利用している関係で、機関車のように自走することが出来ない。これは「少数製造に留まった?」というように想像してしまう車輛だ。
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こういう雪対策の車輛が「一式揃った状態」で視られる例?この名寄の例の他、自身は知らない…他所では冬季の除雪等に用いた車輛が視られたにしても、この名寄のような「一式」ということにはなっていないと思う。

↓この<排雪列車「キマロキ」編成>は、名寄駅から少しだけ歩いて辿り着ける公園の中に在り、概ね4月末から10月頃まで視られるようになっている。積雪を待つような時季から早春までは確り覆いを被せて傷まないように護っている訳だ。
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これが視たかったというだけの理由で、早朝から普通列車で名寄駅に出て、旭川駅へ向かう普通列車を待つ1時間程の時間を利用してこれを眺めたという次第だ。実に贅沢な時間の使い方というものだ…

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