同行者と「一寸、夕食に行こう」という相談になった。というよりも、約3カ月間に亘って新たな道を拓こうと奮戦していた同行者を激励し、また35℃の日中に「平日に済ませるべき」という種類の所用を足そうと動き回っていたことから、「一緒に愉しく美味いモノでも…」と思って自身が提案し、同行者が賛同してくれたという訳だ。
↓在った!<キエフ>だ…
↓ビルの6階に在る店だ。
↑ウクライナの歴史に題材を求めた画が掛けられていた。イリヤ・レーピンというロシアの画家の作品の精巧な模写だという。17世紀のロシアとトルコの争いの最中、ウクライナの地に在ったコサックの指導者達が敵対したスルタンに宛て、「我らは屈せず!」と書簡を認めている様子なのだという。
↓陣取った席の背中側の様子だ。ステージが在って、楽器の演奏や歌を披露するというようなことも可能な設えになっている。
↓席にはこういうような紙のマットが敷かれていた。ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、ジョージアの色々な場所を示すイラストの地図に、ロシア語やウクライナ語の一口会話という具合だ。
↑右上側、「ようこそ」とか「いらっしゃいませ」に相当する箇所に「おこしやす」と在るのが、「京都に在る御店」という風情で好い。
紙のマットに「1972」と在るが、これは年号だ。東京に<スンガリー>というロシア料理の店が在って、関係者が京都に店を開くことになった。1971年に京都市とキエフ市との友好都市提携という出来事が在ったことから、店名を<キエフ>としたということだった。
↓こんなモノも用意されていて、何やら苦笑が漏れたが…
↓同行者と適当にシェアして鰊を頂いた。ロシア等ではポピュラーな肴で、一寸ウォッカを頂いた…
↓個人的には「少々御無沙汰…」という感の「定番中の定番」というボルシチを頂いた…
↓そしてビーフストロガノフを頂いた…この御店ではキノコを加えていて、それが何か好かった…
サハリン辺りで親しんだような幾つかの料理を頂き、何か郷愁のようなモノが湧いた。
↓6階に在る店で、窓辺の眺望がなかなかに素敵だ…
ステージが在る御店の設えに興味を覚えた同行者が御店の方に話し掛けてみたことから、店主氏と少し歓談する機会も生じた。一寸愉しい忘れ難い夕べになった。
↓夏季には屋上でビアガーデンを営んでいるということで、引揚げる前に屋上からの眺望も少し愉しませて頂いた。
↑眼下に鴨川だ…
京都市内では、供するメニューにロシア等の国々に起源が在るという場合も在るという御店が幾分無いでもないらしいが、「ロシア料理等のレストラン」ということになると<キエフ>が唯一であるということだ。
非常に愉しく、料理も好かった。もっと早くから、この御店と出会っていなかったことを少し悔やんだ。が、今般愉しんだことから、「京都に行けばあそこ…」ということで強く記憶に留めた。
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