想定した以上に精力的に一日を過ごした感だった。そして宿の居室にやや遅い感じで戻り、そこから少し写真の整理等を手掛け、何時の間にかさらに遅い感じの時間帯に入っていた。そこから、引揚の旅路でバッグに容れて持ち歩く際の利便を考え、些かの衣類の洗濯をしようと思い立ち、館内に据えられたコインランドリーを利用中という状態になった。そこから更に、居室で寛いで居る。
こういうようになったのであれば、本当に「耐え難い眠気」になった時にゆったりと休むことにして、可能な限り起きていれば善いのだと思う。基本的には「気儘に時間を設けて動いている」という最中である。そういうことも許されるであろう。尤も、許されるも許されないも関係無く、何時でも存外に気儘に過ごしてしまっている一面も否定はしないが。
午前10時にJR山科駅で友人と落合い、「大阪城の見学へ?時間が許せば大阪に少々親しんで…」というように過ごす相談をしていた。そういうことをしたのなら…その待ち合わせの午前10時の以前、午前8時台から張り切って散策に出てしまった。
朝の散策も好かった。訪ねてみたのは知恩院だった。地下鉄の東西線の東山駅は平安神宮等の最寄駅として知られるのだが、実はそれらよりも近い辺りに名所が在る。青蓮院が近く、その少し先に知恩院が在るのだ。青蓮院は拝観受付開始の9時からゆっくりしているのが少し落ち着かない状態だった。そこで知恩院を訪ねた。来訪者、参拝者が殆ど居ない午前8時半過ぎに境内に入ることも出来る。巨大な山門や御影堂を観て、知恩院に所縁の法然上人の導きか、色々と在っても無事に自身の12月が過ぎようとしていることや、何か冴えないような感じの中で携わった今年の事案が何となく順当に進んでいる事等に関して、御影堂で感謝の意を表した。そして、そうやって真面目に訪ねた証に、折好く午前9時丁度に活動を開始した御朱印所に立寄って、美しい御朱印を頂くことが叶った。妙な表現化もしれないが、こういう営為に少しだけ心が浮き立った。
「我儘な奴め!」という御批判は在るかもしれない。が、何時の間にか「今日、自身が無事に在ることに感謝し、少しでも時間が進む都度に工場を図ることも不可能でもないという事に関して、具体的な〇〇と挙げることが叶うのでも無いながら、感謝の意を表したい」という程度のことを思うようになっていた。運が好いのか、運が好くないのかは判らないが、少なくとも「悪くない」と思っている。そういう辺りが「我儘」と言われそうだ。しかしながら、自身の生命がこの世に在るというだけでも「相当に好運?」というようなことは否定し悪いと思う。そう思っているだけに留めず、何処か適当な場所を巡って「感謝申し上げる」と心穏やかな一瞬を過ごすということを“趣味化”してしまったような感である。
そういう訳で少し浮き立った気分で山科駅に到り。友人と落合った。JRの“新快速”と“大阪環状線”とを乗り継ぎ、京橋駅に到り、そこから歩き廻った。
「大阪城天守閣を見学すべく辺りを歩いた」というようなことで、京橋駅から至る途中でカフェに寄って休んだにしても、午前11時40分頃から午後3時過ぎまで要するというのは少し凄いかもしれない。同行した友人は、「砲兵工廠跡」というような石碑に関連する話題から始まり、凄くゆったりと景色を愛で、天守閣内では「豊臣秀吉の生涯」というような幾つものビデオで紹介しているコンテンツを全て細かく観て、自身が内容を悉く説明し、城の前の本願寺の経過、豊臣秀吉による創建、「大坂の陣」の後の徳川幕府による再建、江戸時代の火災で焼失した天守閣を街のシンボルとして昭和の初めに建てた経過、その他の有名武将の武具や色々な展示を悉く観て、それらに関して語らった。友人は歴史を詳しく知っているのでもないのだが、知らないからこそ知りたいという旺盛な好奇心を示した訳だ。
実はもう一つ、近くに在る歴史博物館にも寄ろうという案が在ったのだが、「大阪城を巡る経過、創建や再建が在った経過、関連とされる様々な事柄」で、友人は「頭が一杯!!」で時間も足りないので、街へ出て何かを頂くという相談になった。食事も摂らずに?呆れる程に熱心に大阪城天守閣の中に在る展示等を観ていたことになる。城の敷地内で豊国神社に寄道し、心斎橋へ地下鉄で移動したのだった。
心斎橋から道頓堀の辺りへ向かい、賑やかな街を歩き廻り、出くわした回転寿司の店で「遅い昼食兼早い夕食」という運びになった。友人は、回転寿司の店に在る「粉末を湯飲み茶碗に入れ、御湯を注ぐと出来る茶」というのが酷く気に入り、「住まいで使うのに何処かで買いたい…」と言い出した。「こういう業務用なモノ?その辺で売っているのを視た記憶も無い…」と思ったが、回転寿司の店のレジ脇に並べて、店で使っているモノと似たような品物を売っていた。これを一袋求め、友人に贈った。大喜びで、贈った方も酷く嬉しくなった。多分、友人は住まいで嬉々としてこの「回転寿司の店の流儀の緑茶」を愉しむのであろう。
京都駅や山科駅に引揚げるということであれば、往路と同様のJRの列車が便利だ。大阪駅へ、要は梅田に出ることにした。その梅田には、大阪駅周辺で変に目立つ「ビルの上の大きな観覧車」というモノが在る。実は…自身はこれに興味津々だったのだが、1人でふらりと乗るのも気が引けて、未だ乗っていなかった。そこで友人を誘った。2人であれば乗り易い…
この巨大な観覧車は、商業施設ビルの6階から乗り込む。最高到達点が106mもの高さになるという。既に暗くなった時間帯で、遠景は観られないが、大阪の街や辺りの鉄道が眼下に見えた。こういう「ビルの高目な階に据えられて、最高到達点も高い」という観覧車は面白い。
今般、この友人と会うというようなことを主軸に考え、何となく京都に至った。そして、何やら「京都に住み始めた?」というような顔で、「何となく休業日」という過ごし方をしたと思う。次は?“次”とやらが在るのか否かも判然とはしないが、「こんな在り方も悪くはない?」という程度に思いながら、とりあえず居室で寛いで居る。結局、「友人の御案内役」を買って出たことで、自身として馴染んでいるつもりな辺りで、何となく「少し違う角度の新しい何かを見出す」ということも経験出来たかもしれない。こういう事柄に関しても、感謝の意を表するべきであろう。
追って色々と綴ろうとは思う。「京都に“住む”?」かのような感じで過ごしていたが、明日は北上を始めることになる。
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