北海道へ引揚げる前、神戸空港に在った時だ。土産物等を売っている御店が空港ビル内に見受けられた。それらを眺めていると「これ…欲しい…」というモノを見付けてしまった。抱えて持ち帰るのはやや面倒なモノなのだが、送料を払って伝票を用意すれば、御店からモノは送って頂けるということが判った。一瞬考えて、そして求めてしまった…
↓求めたのはこういうモノだ…

神戸と隣の西宮には「灘」と呼ばれる地域が在って、酒造業で有名だ。江戸時代頃には、樽に詰めた酒を船積みして各地に送り出していた。灘は海が近く、輸送手段の船を利用し易い。そこで酒造の場所として、他の地域よりも抜きん出て行くこととなったのである。
その灘を擁する神戸の空港のビルで土産物を眺めていた。最初に眺めた辺りでは酒は扱っていない様子だった。「寂しい…」と思い、少し歩を進めて次に眺めた辺りに酒が在ったのだ。
↓求めたのは純米吟醸の<福寿>だ。様々な国の人達が集まる栄えある席で、「日本酒の代表」のように供されて好評を博している経過が在るようだ。

↓「神戸市東灘区」という住所がラベルに在る。正しく「灘の銘酒」である。

↓<福寿>は1751(宝暦元)年に起こった酒蔵に起源を有するという、伝統を誇る会社の製品だ。

↓果実のような吟醸香が心地好く、仄かに甘いような、芳醇な酒である。大阪錫器のタンブラーに注いで頂いた。

↑注がれた<福寿>の見た目や味だが、何か「仄かな甘みが在る白ワイン」というような雰囲気も在り、或いは外国の皆さんにも好評を博する感じかもしれない。
「健康上の課題」に鑑みて清酒は控えるようにしている面も在るが…それはそれ!灘の銘酒も時には好いであろう…
買い込んで、拙宅へ送ったのであれば、結果的に通販で取寄せているのと差は無いような気もする。が、違う!モノを造っている街で入手して、持ち運びの都合で送り込んだのだ。「気分」は大きく違う…
※ 写真そのものは稚内の拙宅で撮っているが、神戸の想い出に纏わるモノなので、記事は「兵庫県」のカテゴリに入れる。
この記事へのコメント