旧 第百十三国立銀行 小樽支店 周辺:小樽・堺町通:早朝(2023.05.14)

↓何か「堺町通の早朝…」という風情が溢れる感じで気に入っている。
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↑右側の石壁の建物は<第百十三国立銀行>の支店であった建物だという。「木骨石造」という独特な構造だ。1895(明治28)年の建物だそうだ。平屋で大きくはない。

<第百十三国立銀行>とは函館で起こった銀行だった。

明治期には1872(明治4)年の「国立銀行条例」に依拠して各地で銀行が起こった。1879(明治12)年迄に153の銀行が起こり、設立順に「第〇〇銀行」と数字が入っている。現在迄に、銀行関係では合併や廃業等の様々な経過が在った訳だが、今でもこの「国立銀行条例」に依拠して各地で銀行が起こった頃の「第〇〇銀行」を名乗っている銀行も見受けられる。

<第百十三国立銀行>は1878(明治11)年に起こっているが、「北海道内に本店を構える銀行」としては最初の例になるようだ。1879(明治12)年から営業を始めている。法改正で「国立銀行」を名乗らないことになってからは「第百十三銀行」と称した。1928(昭和3)年には現在の同名の会社とは無関係な当時の<北海道銀行>に吸収されて歴史を閉じた。

<第百十三国立銀行>の画の建物に入った支店は、十数年を経て、この建物から銀行は移転し、会社の事務所等として利用されたそうだ。現在も店舗が入っている。

↓こういう家並を写真に撮れば、当然ながら現在の色々なモノも写るが、何となく「明治時代の末頃?」という雰囲気も漂って面白い。
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