藤田邸…(2023.12.09)

『氷点』という小説を読んだ。小説は「辻口家の人々の物語」ということになる。そして一家の“娘”である陽子がヒロインということになるであろう。一家の主は病院長を務めている医師の辻口啓造で、<外国樹種見本林>の傍、リスも居る林が半ば庭のような場所に在る邸宅に一家が住んで居ると設定されている。

実際、<外国樹種見本林>の傍に邸宅という感じの家が在るのではない。そこは創作である。が、作中の邸宅の外観等に関してモデルとなった建物は存在する。作家の作品や人生を紹介する<三浦綾子記念文学館>のウェブサイトで話題になっているのを読んだ。

↓この建物をモデルとしたそうだ。
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作中、辻口啓造の病院は父親が開いたモノで、邸宅も父親が建てたということになっている。そういう訳で、和洋の建物を組合わせたような、酒造会社を営んでいた方が1930(昭和5)年に建てたという家が好いイメージということで参考にしたのだそうだ。三浦綾子は、この家を訪ねて英語を習った経過や、催された句会に参加したということが在ったのだそうだ。

↓「なるほど!」と少し見て、直ぐに移動した。
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↓右側が和風で、左側が洋風というように見える。昭和初期に邸宅という風情だ。
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こういう場所を一寸見るのも、なかなかに興味深いものだ。

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