金沢駅の改札を出て、駅のビルの中を少し歩き廻ってみた。
↓8時半に商業施設が開店する。その施設の出入口辺りだ。明らかに「来る新年を賀す」という飾りだ。
↑和風で美しい飾りだが、天井に「〇(円形)を中心に、囲むような5つと組合わせた」というピカピカの飾りが在る。この形?所謂「梅鉢紋」の形で、「梅鉢紋」は金沢を本拠地とした大名の前田家の家紋だ。細かく言えば、中央の部分の形は色々と在って、前田家の場合は、金沢の宗家、富山、大聖寺、七日市という所謂“支藩”で少しずつ変えていたそうだ。
前田家は「権威を示す」という意図か、「菅原道真の一族の後裔の流れを汲んでいる」と称したのだという。そして菅原道真に因む梅鉢紋を用いるようにしていた。そこから、江戸時代を通じて前田家一門の知行地であった北陸地方では「天神信仰」というような形の神道が盛んであったのだそうだ。加賀前田家の3代目である前田利常―かの前田利家が56歳の頃の息子であるという。兄の前田利長に子が無かったことから「養子」として後継者になった。―の頃から、梅鉢紋を多用するようになったらしい。
さり気ない飾りから色々な事を想い起した。何れにしても、こういうような明確で華麗な「迎える新年を賀す」という飾りは、今季で初めて観たかもしれない。年末の日々を出先で過ごしている。
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