↓「そこの人!旅かね?よう来なさった!如何かね?一杯…」というような声でも聞こえそうで、何やら頬が緩んだ。
↑清酒なのか焼酎なのかよく判らないが、一升瓶を片手に茶碗酒を呷って御機嫌なおっちゃんは、アニメの『宇宙戦艦ヤマト』でヤマトに乗艦している医師の佐渡先生だ。
あの『宇宙戦艦ヤマト』の原案を創った松本零士は福岡県の北九州市の御出身だった。福井県の敦賀市と「何か深い所縁??」と思った。
敦賀という場所は交通の要衝であるのだが、嘗ては「欧亜国際連絡列車」の経由地であった。東京からベルリンやパリまで、列車と連絡船で移動ということだった。この「欧亜連絡国際連絡列車」が敦賀港駅に入り、海を渡ってウラジオストクに至り、所謂“シベリア鉄道”の列車に乗換えて欧州を目指すということだった。そういう「鉄道」、「港」というキーワードの敦賀だ。1999年に敦賀港開港100年ということになった時、記念事業として「シンボルロード・モニュメント」が構想された。街の中心街で像を設置することになった。「列車や艦船が大宇宙を旅する」ということで『銀河鉄道999』や『宇宙戦艦ヤマト』という人気作品が想起されるということになり、松本零士の許諾も得て、シリーズのイメージで像を造って設置することになったというのだ。敦賀は2023年12月現在で6万2千人余りの人口を擁するというのだが、歩いてみた街は、何やら静かだった。道路を車輛が行き交っている他方、歩行者は少ない。そこに『銀河鉄道999』や『宇宙戦艦ヤマト』の作中人物達がやって来たということになる。
↓「そこの駅に新幹線の列車が入るようになるそうだ…少しは賑やかになるかね?旅の人!如何やって来なさった?」と“佐渡先生”は何時までも話しが尽きないというような風情であった。
少し敦賀を歩き廻って、この「シンボルロード・モニュメント」を眺めてみようと思い立ったのだった。
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