↓敦賀の街で、大変に目立つ建物を眼に留めた。
↓直ぐに「昔の銀行の建物?」と思い浮かぶような感じだ。
↓嘗ては大和田銀行という銀行の本店であった建物だ。1927(昭和2)年に竣工している。現在は敦賀市立博物館となっている。
↓こういう建物は中を確り見学したいので、博物館の入館券を求めて中に入った。ケースに入った展示物でもない、建物の写真撮影は可能ということだった。
↑方々で見たような設えだが、こういう感じが好い。
↓この時代の建物の、何か名状し難い独特な雰囲気に溢れていた。
大和田銀行は1892(明治25)年に、敦賀の有力な商人であった大和田荘七が個人経営の形式で設立した。支店網を拡げる等して積極的に活動を続けていて、県内の銀行としては福井銀行と並び称されていたそうだ。事業も拡大はしていたが、福井銀行には及ばず、次第に差が開いたという。やがて戦時下に「一県に銀行は一行」ということを目指すようになった際、合併の方式で福井銀行との話し合いが纏まらなかったようである。やがて1945(昭和20)年10月に三和銀行による吸収ということになり、大和田銀行の歴史は幕を閉じた。大和田銀行は53年間の経過だった。
大和田銀行の福井県内や石川県内の支店は福井銀行に営業譲渡となった。本店は三和銀行敦賀支店として暫く続いたが、やがて廃止に伴い、福井銀行へ営業譲渡となった。大阪市内に在った支店は、現在では三菱UFJ銀行の支店になっているという。(序でに言えば、三和銀行は合併でUFJ銀行となり、更に合併で三菱UFJ銀行となっている。)
↓貴賓室と呼ばれている部屋だが、何か応接室と会議室を兼ねたような設えだった。
↓「本店」なので、頭取以下の最高幹部がここに集った場面も在ったのだろう。
こういうような「建物そのものが展示品」という風情の博物館だった。やや慌ただしく建物を見学したという側面も在ったが。なかなかに面白かった。
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