頻繁に立寄るのでもない他地域の街へ足を運び、随意に過ごすような時間が在った時、「少し高い場所から街を眺めてみたい」という程度のことを思う場合も在る。
そういう場合には「展望台」として知られる高台や、「展望施設」として知られる建物を訪ねてみる。「展望施設」として知られる建物に関しては、街中の一定程度便利な場所に在る例も少なくない。入場料を払って入る施設も色々と在るのだが、特段に入場料を求められない場合も見受けられる。
入場料を求められない例として思い当たるのは、「自治体等の庁舎」という例だ。少し目立つ背が高い設えの建物の上層部に出入出来るようになっていて、そこからの眺望を愉しむ事が叶う訳だ。
富山の街に関しては、富山市役所にそういう眺望を愉しむことが叶う場所が設けられていると聞いていた。朝から色々と動き廻り、午後に宿の居室で一息入れていた時、「早めな夕食の前に富山市役所へ」という程度に思い付いて街へ出た。
富山という街は、古くから海路や陸路の交通の要衝で、戦国時代に城も築かれていて、江戸時代には北陸に大きな知行地を有した前田家の分家が在って、その城下町というような経過も在った場所だと思う。明治期以降は、嘗ては城であった辺り等が官公署やオフィス街になっていると見受けられる。実はその城であった辺りも昼前に動き廻ったが、「展望施設というような風情も在る高層建築」という程度の何かが目立っていたというようにも見受けられなかった。
そういう程度のことを考えながら路面電車で移動し、地図で確かめていた富山市役所を探した。
↓これが富山市役所の本庁舎なのだという。
↑四角いビルの真中に突き出た塔が在る。この塔に上ると展望室が在るようだ。
↓とりあえず平日の午後の開庁となっている時間帯なので、普通に出入りは可能だ。
↓中に入ると、地上階から屋上の側迄、広壮な吹き抜けが設えられている。少し見上げて見入ってしまった。
↓エレベータの中の1基が「展望塔」という場所へ通じている。これを利用した。
↓エレベータが到着すると「立山あおぐ特等席」という、この展望塔のキャッチコピーが掲出されている。
↓立山連峰に抱かれるような富山の街並みだ。
↓富山駅へ通じる辺りの街並みだ。富山駅の一部や周辺の高層建築が見え、遠くに日本海も覗いている。
↓公園として整備されている城跡の側である。
↓条件が好い時の写真を使って、ここから見える立山連峰に関することも掲示されていた。
↓展望塔は地上から70mの高さであるようだ。
↓少し経つと、やや雲が流れ込んで来たという様子になった。
今般は立山に抱かれた景色の、古くから海運で栄えた富山というような様子に親しんだが、こうして高い場所から景色を眺めると、改めて訪ねた地域を好きになるという気がする。訪ねて善かった場所だ。
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