列車は、好天の中で旭川駅から軌道を進んだ。飲物を頂きながら車窓を眺めていた。列車が北上し、何時の間にか塩狩峠に差し掛かったようだった。峠をゆっくり上がる感じで走る。そして塩狩駅を過ぎて、作家の三浦綾子の旧宅の一部を移築したという記念館と思われる建物を認めた。やがて峠を下り、和寒駅で停車する旨の案内が車内に流れた。
こういう辺り迄は憶えている。以降、記憶が途切れる。記憶が“再開”するのは「間も無く音威子府…音威子府でございます」という録音による車内放送が流れていた場面だ。酷く深く寝入ってしまった。
やがて車窓を眺めていれば、好天とも言い得る情況ながら、何か空気が霞んで遠景が少しぼやけるかのような様子でもあった。俄かな気温上昇の故かもしれない。
↓次第に稚内の街が近付く中、「この先に街?」という車窓からの眺めは続く。

↓「北海道の北側の自然」というような感じなのだと思う。

↓日本海が見える辺りに差し掛かった。

↓俄かな気温上昇で海から水蒸気が立ち昇り、遠景が霞んで見えなくなっているという様子だった。

↓それでも「微かに輪郭が霞んでいる」というように利尻富士が感じられはした。

この素晴らしい車窓なのだが、色々な意味合いでの「好条件」でなければ、麗しい利尻富士が観られない。今般、好天なので期待はしたが、少し残念であった。
車窓に日本海が見える辺りを過ぎれば、南稚内駅へ通じる経路になり、「間も無く南稚内…南稚内です」の案内放送も流れる。
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