↓稚内駅のビルにこういう掲示が在る。上階の映画館での上映時刻を伝えるモノである。
↓こういう具合に上映作品のポスターも並ぶ。
↓朝の開館時間を過ぎたので、階段を上がる。
↓祝日の朝なので、少し人は出ていたような感じだった。
↓直ぐに入場することが出来た。
↓作品に没入出来る前列というのが気に入っているので、その辺りに陣取った。
↓観た作品の予告篇である。
↓エンディングに流れた、耳に残る主題歌の全曲を流す形に纏めた特別版な予告篇も好い。
映画の題名の「シサム」とは「隣人」という意味である。松前家が蝦夷地で交易を展開していた江戸時代だが、作中に「シャクシャイン」という名が出て来ることから1660年代後半頃という背景であると見受けられる。「シャクシャインの乱」として伝わるアイヌの蜂起は1669年の出来事と伝えられる。映画の作中でも、アイヌと松前家の武士とが争い、武器を使って戦う場面が入る。
松前家中の士である高坂孝二郎は、兄に伴われてアイヌとの交易を行う現場となっていたシラヌカへ赴く。そこで活動を開始しようとしていた頃、兄が使用人に斬り付けられて重傷を負う。そして「奴を討て!」の言葉を残して他界してしまった。孝二郎は問題の男を追って森へ踏み入る。そして負傷して川に流されてしまう。流れ着いた岸辺で、地元のアイヌ達に助けられ、その村で暫く過ごすという経験をする。交易やその他の活動を巡って、松前家関係者や和人達とアイヌ達との間で齟齬や摩擦が目立つようになっていた状況も見受けられた中、蝦夷地は如何なって行くのか、孝二郎は如何するのかという物語である。
互いに異質な者達が出会って交流という状況下で、協力する、対立すると色々在る。そういう様子は何時の時代にも見受けられることかもしれない。若い孝二郎に対し、独自の考え方を説くアイヌの村の長が語る様子が、何か凄く心動かされた面がある。また不幸な出来事で正気を失ったとされる女性が最後に魅せる言動も、少し心動かされる。江戸時代のシラヌカが現在の白糠町になるのだと思うが、地元の協力で山林や海岸で大胆に撮影した映像も素晴らしい。好い作品だった。
↓海辺を歩む孝二郎というイメージの画が入ったパンフレットも求め、眺めて余韻に浸った。
休業日、こういう具合に映画を愉しむというのも好いと思う。
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