松本の宿に在る。居室で「何時でも御随意に御休み頂いて結構です」という状況である。
多分、午後7時半頃に眠ってしまっていたと思う。日付が変わる前に眼が醒めた。そして、眠る、起きるが断続して早朝に至ったという様子であった。5時頃に起き出した。
6時過ぎには宿を去り、鶯谷駅から移動を始めた。
鶯谷→神田→国分寺→国立
国立駅のビルに入っている<スターバックスコーヒー>は、意思疎通に手話を用いる場合も在るという、聞くことが少し苦手な人達が多く働く御店なのだという。そういう場所が登場したと聞いて以来、一度立寄ってみたかった。
聞くことが少し苦手な人達については、一口に言えない程度に、各々の人の各々の状態というようなものが在る。故に、例えば店舗に3人のスタッフの様子が見えても、各々に感じが違う。互いに手話で意思疎通をしている様子は伺える。普通に発話する方、発話がやや苦手と見受けられる方、声が出ない方という様子だ。
それでも用意のメニュー表、御店で提供する飲物のサイズ、店内用のマグカップか持ち帰り用の容器か自身のタンブラーに入れて持ち出すかという提供方法と、「選択肢を示す。選択する。選択を確認してモノを提供する」という事柄を纏めた表が示され、何等の不便も無く珈琲を求めて店内で愉しんだ。声が出ない様子の方が対応して下さったが、素晴らしい笑顔で、自信と矜持を持って珈琲を飲んでみようと立寄った自信を迎えてくれた。
色々な境遇の人が各々に在って、可能な範囲で出来るように仕事をして、結果として助け合って生きているというようなことなのだと思う。別段に<スターバックスコーヒー>に強い関心を寄せているという程でもないが、あの国立の御店は「若い人が個人経営しているカフェ」というように感じる程度に、凄く感じが好く居心地も好かったので、機会が在ればまた寄りたい感じだ。
国立→豊田→大月→甲府
甲府の武田神社を訪ねた。往路はタクシーで行ってしまい、武田神社に御参りして場の雰囲気も愉しみ、甲府駅迄ゆっくりと歩いた。
武田神社というのは「甲斐国府中、甲府とする」として現在の甲府の基礎を築いた武田信虎、その息子の武田信玄、その後継者の武田勝頼と3代に亘って居館としていた場所が、大正時代に神社になったのだという。甲斐を本拠地に隣国の信濃を奪い、駿河の一部等にも進出した大大名となった武田家の本拠地周辺となる、甲府駅と武田神社とを結ぶ道路に近い辺りは、武田家の盛衰というような事柄が絡まる物語で名前を聞くような重臣達が邸を構えていたような場所になる。
武田信玄の本拠地だった街というようなことに想いを巡らせながら過ごした。
甲府→小淵沢→松本
そして松本に至った。街中の宿に入って一息入れた後、松本城を眺めに行った。
暗くなって行くような時間帯に松本城を眺めたが、何やらプロジェクションマッピングをやると判った。40分位であったと思うが、それの開始を黙って佇んで待った。真正面のような好い場所に陣取ったのだ。流石に少々冷えて来るような中、絢爛なプロジェクションマッピングが始まり、見入った。
その他、色々な見聞や思ったことは何れゆっくりと綴ろうと思う。鶯谷を発って、国立、甲府に寄って松本に至ったということを記憶に確かに留めるのがこの「運行日誌」と称するモノの役目でもあるのだ。
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