2020年に「開店」と聞いて気になっていたカフェが在った。
今般、当該の御店が在る国立駅を通るということになったので「この機会に!」と立寄ってみた。
↓国立駅の改札口を出て直ぐ、駅ビルの商業施設の1階に在るカフェだ。

↓「STARBUCKS」(スターバックス)は知られているチェーン店だが、それを手話で表現している。

↑「手話」を「サイニングランゲージ」と呼ぶ。それを使っているカフェということなのだ。
↓「Proudly served in sign language.」は「手話を使って、矜持を持って働いている人達の御店です」という程の意味合いなのだと思う。

御店は、聞くことが少し苦手な人達が多く働く御店なのだという。意思疎通に手話を用いる場合も在るという。
聞くことが少し苦手な人達については、一口に言えない程度に、各々の人の各々の状態というようなものが在る。故に、例えば店舗に3人の働いている人達の様子が見えても、各々に感じが違う。互いに手話で意思疎通をしている様子は伺える。普通に発話する方、発話がやや苦手と見受けられる方、声が出ない方という様子だった。会社ではこういう人達を「チャレンジングパートナー」と呼ぶそうだ。各々が可能な範囲で出来るように、自信と矜持を持って働こうという訳である。
↓用意のメニュー表、御店で提供する飲物のサイズ、店内用のマグカップか持ち帰り用の容器か自身のタンブラーに入れて持ち出すかという提供方法と、「選択肢を示す。選択する。選択を確認してモノを提供する」という事柄を纏めた表が示され、何等の不便も無く珈琲を求めて店内で愉しんだ。

↑声が出ない様子の方が対応して下さったが、素晴らしい笑顔で珈琲を飲んでみようと立寄った自信を迎えてくれた。
↓「そう言えば、何も食べずにここまで来ている…」と追加でドーナツを求めた。

↑カウンターの辺りにドーナツが在るのを眼に留めて近付く。声が出ない様子の方が再度対応して下さった。「珈琲に合わせてドーナツですね。この辺に出しているのは御好評いただいているものですよ」というような声が聞こえそうな雰囲気を醸し出し、素晴らしい笑顔で迎えてくれた。そしてドーナツを求めた。
「或いは?」と思ったのは、珈琲等を御願いする際に選択肢が豊富なのは好いが、それでも或る程度単純に「表に在る選択肢を指し示して申し出る」というやり方の方が、「実は利用者に優しいのでは?」という程度のことだった。
↓御店のスローガン、手話を紹介する内容の掲示、デフリンピックのような催事の紹介というような内容の掲示も在った。

↓デフリンピックという用語の説明も在った。

色々な境遇の人が各々に在って、可能な範囲で出来るように仕事をして、結果として助け合って生きているというようなことなのだと思う。別段に<スターバックスコーヒー>に強い関心を寄せているという程でもないが、あの国立の御店は「若い人が個人経営しているカフェ」というように感じる程度に、凄く感じが好く居心地も好かったので、機会が在ればまた寄りたい感じだ。
少し気になっていた御店に立寄ってみて、想像以上に好い感じだったので善かった。