案内板…:香深にて(2023.06.25)

↓香深の街で歩を進めてみれば、程無くこういう案内板に出くわした。
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「あつもん」というキャラクターがワンポイントで入り、礼文島全般の大まかな案内と香深や船泊の街の眼に留まるような施設や御店を挙げた地図が入った看板だ。

正しく歩道を歩いていて眼に留めた案内板なのだが、「完全に歩行者目線」で造られているのが好いと思った。そしてゴチャゴチャと文字が多過ぎないのも好い。

礼文町というのは「訪れた人達が、文字どおりに歩く」というように考えているような気がする。2021年も今般も、礼文島上陸後は随分と歩いた。2021年には路線バスに1回乗車したが、今般は乗車しなかった…また、彼の地に足跡を記しに出掛けたいと、早くも考えている。

利尻富士を望む…:香深港からの航海(2023.06.25)

礼文島周辺を船で行けば、「洋上に浮かぶ利尻富士そのもの」というような隣りの島である利尻島が視える。と言って、天や海の状態で見え悪い場合も存外に多いのかもしれない。

2021年に礼文島を訪ねた折りには、礼文島に在った時には利尻富士の姿が余り視えず、往路と復路の船上で少し見えたという感じだった。対して、今般は船上でも、礼文島に在った時でも、「見え得る場所」では殆ど観られたというような様子だった。これに関しては“礼文島鎮守”たる<厳島神社>に立寄り、感謝の意を表すべく参拝した…

↓稚内へ引揚げようと乗船した<サイプリア宗谷>の船上でも、利尻富士は綺麗に見えていた…
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↓遠ざかる利尻富士を眺め、「再会を期したい…」と強く思った。
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思うと午前3時台に起き出していて、戸外で好天である様子を眺めたことが契機で「船!礼文島!!」と出掛けて、それなりに歩き廻った。そしてサウナも備えた温泉施設を利用し、美味しかった昼食も摂っていた。眠気を覚える条件が揃っている。

↓居心地が好い座席に陣取り、小一時間も居眠りしてしまった…
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数日を経たに過ぎないのだが、今般の礼文島が酷く愉しかったので、早くも「そのうち、また…」と思っている。思い切って行く迄に間隙も開くかもしれないが…

路上の「→」…(2023.06.25)

香深港に上陸後、島の西岸迄歩き、引き返して厳島神社を参拝してフェリーターミナル周辺を目指した。

↓こういう具合に「→」が掲出されていた。
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↑自身は元地の、加えて桃岩を望めるような側からこの地点に至った。目指しているのは画の右側、フェリーターミナルだ。

こういうような感じの看板を頼りに、出先の街をふらりと歩き廻るという感じが気に入っている。

「礼文島」のTシャツ…(2023.06.25)

長袖Tシャツを着て、ワークパンツを穿いて、陽射し除けにキャップを被ったという様子で礼文島に上陸した。上陸後は、島の東側から西側へ向かって、同じ経路を引き返した。

香深に至って、温泉施設で汗を流し、食事を摂って、午後のフェリーで引揚げるというような感じが好いと考えて動いていた。酷く汗をかいた。こうなると、土産店でTシャツでも求めて、温泉施設でさり気なく換えるというのが好いと思った。

↓求めてしまったTシャツは…背中に大きく礼文島の略地図が入ったモノだ。
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↓胸には「REBUN」とアルファベットだ。
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何か酷く気に入った。礼文島を歩き廻った想い出と共に、大切に使いたい感じのTシャツだ。

<香深港フェリーターミナル>にて…(2023.06.25)

乗船した<サイプリア宗谷>が礼文島の香深港に到着した。ターミナル内を少し歩いた。

↓何やら酷く目立っていた…
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「あつもん」という礼文町のキャラクターの大きな人形が立っていて、何やら情報の掲出が在る。ウニ漁が行われたので、ウニ丼を供する御店で頂くことが叶う可能性が在るというようなことであろう。他にも何やら在るが、眼に留まったのは「あつもん」とウニだった…

「あつもん」というのは「レブンアツモリソウの妖精」であるのだそうだ。礼文島では方々にイラストが使われていた。

ところで…レブンアツモリソウの実物は視たことが無い…希少種であるようで、数が限られ、花の期間にタイミングが合わなければ、観ることはなかなか叶わないのだと思う。

さり気なく望む…(2023.06.25)

厳島神社に立寄った後、フェリーターミナル周辺へ向かおうとした。

↓やや急峻な坂道の辺りに住宅等が建ち並ぶのだが、そこから利尻富士の姿が覗いた。
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「景色が好い場所」というのは、こういうような「さり気なく望む」という様子が酷く好いと感じられる場合が在るのだと思う。

そして<X100F>提げていたのだが、このカメラは「出先で提げて歩き廻り、気が向けば直ぐに写真を撮る」という使い方が過ぎる程に似合うと思う。

礼文島の厳島神社…(2023.06.25)

「神社の鳥居」というモノは、街を歩く場合に「目印」というような感じになると思っている。他所に出て、神社の鳥居にでも出くわすと「あの鳥居の辺りは…」と記憶に残り易いように個人的には思う。

実は礼文島の香深港から然程遠くない辺りにも少し立派な神社が在って、記憶に残る。「港側から神社の辺りを過ぎて…」という具合、逆に「あの神社の辺りに出て、更に進んで…」という具合に記憶する訳だ。

↓往路では「港側から神社の辺りを過ぎて…」と目印にした。復路は「あの神社の辺りに出て、更に進んで…」と目印にした。
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↑港の辺りに出る前に、この厳島神社に立寄ることとした。

↓境内へ上る階段脇に神社の由緒を紹介する看板が掲出されている。
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江戸時代のこの周辺では、現在の稚内市内に在った「宗谷場所」を結節点に近隣を結んで色々な仕事をするようになっていたようだ。1808年、この近隣で仕事をしていた人達が、礼文島にも祠を設けて豊漁や安全を祈願するようにしたというのだが、それを起源とするのが厳島神社である。

「1808年」と言えば?かの間宮林蔵が樺太探検を始めた時期であり、ロシア船との悶着を受けて「北方警固」と称して宗谷に武士達が乗込んでいた時期でもある。1808年には、会津松平家が総力を挙げて武士達を派遣し、宗谷を起点に利尻島や樺太にも上陸したという出来事が在った。

そんな昔からの伝統を受け継いでいると考えられる厳島神社は、“礼文島鎮守”ということで大切にされている。近代以降は漁業や海運業が盛んになって行ったが、その種の仕事に携わる人達が、立派な絵馬を奉納していたような経過も在るという。

↓階段を上がって社殿を目指す。
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↓素晴らしい天候に恵まれ、愉しく礼文で過ごすことが叶ったことに感謝の意を表したいと考え、参拝した。
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↓高台になっている境内の一部から、木々の葉が少し視界を遮ってしまうものの、遠くの利尻富士の山頂が視える。
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↓社務所に立寄って、御朱印も頂いた。
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実は2021年7月に礼文島へ上陸した際もこの厳島神社に寄っている。その時以来の礼文島再訪で、今般も愉しかったので、“礼文島鎮守”に感謝の意を表すべく参拝も出来たということは幸いであった。

香深へ…:<新桃岩トンネル>(北海道道765号元地香深線)(2023.06.25)

<地蔵岩>が在る様子を観たいと、1.5km弱のトンネルを歩いて抜けて元地へ向かった。<地蔵岩>の後は<桃台猫台>という展望台に寄った。そして島の西岸では、両地点よりも北や南に車輌や徒歩で進むことが出来ないとハッキリ判った。そうなれば、元地を目指して進んだ道を引き返す以外に無い…

↓<新桃岩トンネル>の元地側の入口だ。香深側を目指して進むことになる。
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↓往路よりも、この復路の方が少しだけ車輌の通行量が増えたような気がした。と言って、賑やかということにもなり悪い程度ではあったが。
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↓「500M」と距離の目安が壁面にステンシル塗装で書き込まれていた。そして標識も、停車可能な場所の辺りに掲出されていた。
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↓各々の方向の出口への距離を示す看板も在った。
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↓事故等の非常時に連絡するための電話が据えられた箇所が見受けられる。
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↓電話を使う人が現在位置を伝えるための情報も掲示されている。(ハッキリ言えば、こういう掲示でも無ければ「〇〇の所のあのトンネル…トンネル内の何処か?だからトンネルの中だ!」という位の話しになって大変だと想像する…)
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↓出口が見えて来た…
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↓出口で歩いて来た側を振り返った。
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程々に長いような感じのトンネル内を歩いて往復した形になった。時にはこういうのも面白い。

<桃台猫台>:展望台…(2023.06.25)

<新桃岩トンネル>の元地の側から出た辺りには、礼文島の西岸を南北に延びる道路が在る。が、北側は<地蔵岩>近く迄、南側は<桃台猫台>という展望台辺り迄の道路で、道路は島を一周しない。

以前から近くで眺めてみたかった<地蔵岩>を訪ねた後、一本道をトンネル出口辺りへ引揚げ、そこを通り越して更に進んでみた。

↓海岸部に道路が延びている。ここを歩いた。
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↓余り顧みられていないかもしれないような道案内の看板が在った。画の左も元地から右の<桃台猫台>を目指す。
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↓辿り着いた…
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↑階段が設えられ、そこを通って高目になっている展望台へ上る。

↓画の中央奥側の<地蔵岩>が視えているような辺りから、周辺を一望出来る高台となっている辺り迄、ゆっくり歩いた。
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↓やや遠い<地蔵岩>を注視してみた。背後の崖では、高い辺りに雲が見受けられる。
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↓そして<猫岩>だ。画の中央辺り、崖のようになっている箇所の下辺りだが「足元で蹲っている猫」というような感じになっている岩だ。
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↓更に<桃岩>だ。西海岸側から見ると、「桃を思わせる形状」というのが判り易いかもしええない
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↓「展望台」と中央に在るが、<地蔵岩>、<猫岩>、<桃岩>は概ね、看板の〇(まる)で囲うような画の方角に視える。
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この展望台の辺りは、大型バスが入って駐車可能な場所も設えられている。静かにこの場所で景色を眺めて引揚げようとしていた頃、バスが現れて大勢の来訪者が展望台に上っていた。

展望台より南側は進めない…そこで辿った道を引き返して歩いたのだった。

<地蔵岩>:礼文島(2023.06.25)

「礼文島の風景」とでも言うと、古くから「海岸に大きな岩が聳え立っている」という画が頻出していたようなイメージが在る。その大きな岩の形状は「御地蔵様が合掌」というような様子を想起させるということで、<地蔵岩>と呼ばれるそうだ。

その<地蔵岩>が、フェリーで上陸後に坂道を上った先に在るトンネルを通り抜けた辺り、元地に近いと聞き及び、眺めに行ってみた。

↓「静かな漁村」という雰囲気な場所で海を見ながら歩を進めると、本当に「合掌」というような形の大きな岩が聳え立っていた。<地蔵岩>だ。
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↓<地蔵岩>の背後の岩山は島の北西側ということになる。道は無く、また「落石危険」ということで進入は出来ないらしい。
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↓より近くで眺めようと、少し歩を進めた。
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↓暫しこの不思議な形の岩を眺めていた。
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↓近付いた後には、時々振り返りながら遠ざかった。
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礼文島の特徴的な景観として知られる<地蔵岩>ではある。嘗てはトレッキングコースのゴールに設定されていたということも在ったらしいが、コースが変更となって立寄る人は少なくなった。加えて「花を愉しむ」という観点で、辺りには好いモノは少ないので、訪れる人は相対的に非常に少ないかもしれない場所だ。

個人的には、「如何いう具合に形成されたのか?」という、不思議な大きな岩が佇む海岸というような景色は好きなので、これに出遭えたことは大変に幸いだった。

元地へ…:<新桃岩トンネル>(北海道道765号元地香深線)(2023.06.25)

香深港にフェリーで到着し、ふらりと歩き始めた。

香深港周辺の沿岸部、平坦な辺りから少し内陸側に入り込んでみると、少し急な傾斜の坂道になる。島の陸地は丘陵状に隆起していて、丘陵が沿岸の平地に迫るような感じになっているといことがよく判る。

↓少し急な坂を上がり切ったような辺りにこういう標識が在る。
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↑右側の矢印の側へ向かうと、よく知られたトレッキングコースへ向かうことが出来る。左側はトンネルが在って、島の西側の海岸部に通じる道だ。

↓未だ通ったことが無かったトンネルに何やら惹かれた。
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↓2015年末に竣工し、2016年から供用されたと聞く<新桃岩トンネル>だ。1489mの長さであるという。幅6.5mというのは、片側1車線で相互に走る、普通な計2車線の道路の標準的な幅と聞いた。
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↑「1489m」は「1.5㎞弱ということになる。勾配がキツいということでもなければ、20分前後で歩くことが可能と見受けられる距離だ。

↓歩道が設えられている。歩いてみることについて、特段に支障は無い。
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↓カーブを描く道路がトンネル内に収まっているというような様相だ。遠くから通行中の車輌の灯りが視えているのでもない。音はよく反響していたが。
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↑小さな町の一般的な道路で、車輌通行量は然程多くは無い。反響する走行音が聞こえない場面も存外に多く在った。

↓途中に車輌を停められるような場所が見受けられ、何やら標識も在った。
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↓円筒の一部のようなトンネルのコンクリート壁はしっとりと湿っている感じだった。
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↓何か、少し前に観た映画『シン・仮面ライダー』で、バイクで戦うアクションの場面が在ったことを思い出した。そんな映画の場面に出て来る場所のような感じだと思いながら―あの映画のトンネルの場面はCGを多用していた。この場所で撮った訳ではない…―歩いた。カーブの先にトンネルの出口が見え始めた。
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↓出口だ!到達すると、何か変に強い“達成感”が沸き起こる。
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↓出口を出て一息入れていて見付けた。トンネルの出口は、島の西側の「元地」という地区の傍だ。右に行けば「地蔵岩」が在って、左に行けば「猫台桃台」という眺めの佳い場所が在る。
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特段に細々したことを考えるのでもなく、何となくこのトンネルを歩いて潜り抜けてしまった…

香深港到着…(2023.06.25)

「船で移動」ということになると「酷く揺れる…」と忌避しようという方も見受けられる。勿論、海象条件で揺れる場合は在ろうが、穏やかな日には非常に快適だ。一部の道路を車輌で移動する場合の方が「余程揺れる?」という場合も珍しくないと思う。自身は船での移動が意外に好きだ。

今般は「天候が素晴らしい!」と思い付いて礼文島を目指した。<サイプリア宗谷>は、本当に海上を滑るように進んでいたと思う。殆ど「揺れ」は感じず、甲板上に出て、稚内の様子や洋上に聳え立つ利尻富士の様子を眺めながら、悠然と寛いでいた。

↓「間もなく到着」ということになり、フェリーターミナルが見え始めた。
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↓「下船口は左側」と案内が在った。船首を写真の右側に、船尾を写真の左側に向けるような感じでゆっくりと<サイプリア宗谷>はターミナルに近付いた。
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↓ボーディングブリッジが視える。この橋が船の舷に設けられた出入口に架けられる。
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↓ドンドン近付く…こういう様子は、個人的には頻繁に視るのでもないので、少し面白い。
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↓下船すると通路に入る。色々と「歓迎」の看板が掲げられている。
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↓「ここまで運んでくれてありがとう!」と、戸外に出て<サイプリア宗谷>を眺めた。
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時には船での移動も好いものだと思いながら、上陸した礼文島で歩き始めた。

<サイプリア宗谷>:礼文 香深港(2023.06.25)

礼文島のフェリーターミナルは香深に設けられている。島の東岸である。

↓ターミナルの辺りに佇むと利尻富士がよく視える。隣の島だ…それを背景にフェリーが姿を現す。
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↓ゆっくりと船体の向きを変えながら接岸する。
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現れた船は<サイプリア宗谷>だ。2008(平成20)年に登場している。長さ95.7m、幅15m、深さ5.4mで3555トンの船で、最大即は19ノットであるそうだ。

「サイプリア?」という感じだが、これは礼文島のレブンアツモリソウに因んでいるのだそうだ。アツモリソウの学名「CYPRIPEDIUM(サイプリペディウム)」に、国・地域名「IA」を合わせた造語で「サイプリア」としたそうだ。個人的な感じ方だが「『ガンダム』に出て来るメカの名前?」という程度に思わないでもない。

<サイプリア宗谷>を運行している<ハートランドフェリー>社は2008(平成20)年から現社名に改名している。それを踏まえて、コーポレートカラーの濃藍色と茜色を配した船体色だ。会社の看板に使っている色である。

↓今般、稚内・香深間の往復でこの船に乗船した。天候も好く、景色も愉しめた好い航海だった。
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<ほっけ開焼き定食>…(2023.06.25)

思い付いてフェリーターミナルで券を求めて船に乗り、礼文島に渡った。礼文島内を歩き廻り、酷く汗ばんだが、温泉浴場で汗を流し、稚内へ引揚げる船を待つ間に昼食(個人的には“兼朝食”…)を頂こうと辺りを歩き廻った。

↓立ち寄った御店で「“御薦め”は<ほっけ開焼き定食>」と聞き、「然らば所望致す!」と御願いした。
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↓礼文の地元の流儀で用意された細かいおかずが添えられ、地元の皆さんが愉しむような仕様のホッケである。
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↑昆布やフキが添えられていたのだが、それらが意外に美味かった…

↓出先ではこういうような「普通な定食」が酷く美味いというものだ…
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ホッケは北海道では非常にポピュラーな魚だ。稚内でも愉しむが、礼文でもそこは変わらない…

↓香深港のフェリーターミナルから然程遠くない辺りだ。船を待つ間にランチという場合には立寄り易いかもしれない。
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何か、酷く嬉しいランチとなり、礼文への親しみが増した…

礼文沖で望む利尻富士…(2023.06.25)

正しく「思い付き」という様子で、稚内・香深(礼文島)間をフェリーで往復し、その間に礼文島内を歩き廻り、温泉施設で汗を流すというようなことを思い付いた。

↓船で稚内港を発てば、何か「視える可能性が在る場所では悉く視えた」という程度に、好天で穏やかな海の彼方に、目指す礼文島の隣に在る利尻島の利尻富士の姿が視えた。
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↓未だ、山頂に近いような辺り、多分“谷”のような地形の箇所には雪が残っているようだが、低い辺りは緑に覆われた感の利尻富士が視える様は、眺めて飽きない…
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↓本当に、日本海の洋上に大きな独立峰が突然現れるというような感じであるのが、この利尻富士だ…
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↓礼文島の香深港が近付く辺りで、何やら雲が少し多くなる場面が在った。
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↓それでも、雲は滞留せずに素早く流れた。
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↓何か面白い様子だった。
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X100FとX-Pro2、加えて交換レンズを何本か持参したが、景色が素晴らしかった船上で、思い付きでドンドンとレンズを好感して写真を撮ることを愉しんでいた。

本当に「思い付き」で船に乗ったが、こういうような様子を手軽日眺められるのは面白い…

利尻富士を望む…:香深港からの航海(2021.07.22)

「礼文島から望む利尻富士」の観望地点として知られる<北のカナリアパーク>へ立寄ったが、残念ながら利尻富士は視えなかった。「微妙な天候」ということだった訳だ。

と言って、往路の船上で利尻富士を望むことは叶い、上陸した礼文島で「一寸した遠足」を愉しみ、運好くレブンウスユキソウに邂逅も叶ったのである。温泉を利用してサッパリして、昼食を摂って、弾むような気分で復路の船に乗り込んだ。

船内では「本当の“思い付き”で出てみて善かった!」という想いで長閑に過ごしていた。「それにしても…好い汗をかいた…」という程度にも考えていて、船室内を歩き廻るか座っているか、または甲板に出て海を眺めるという具合に過ごした。

↓少し霞んだ状況ながら、利尻富士の姿が視えた!
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↓礼文沖の海上で眺める利尻富士…好い感じだ!
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↓暫し甲板でこの利尻富士を眺めて愉しんだ…
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礼文島では利尻富士は視えなかった。他方で往路の船上、加えて復路の船上で望むことが叶った。復路の船上で利尻富士を望んだ時には「きっとまた、何度でも観に来い!」と利尻富士に見送って頂いたような気分になった。

稚内に在って、距離が然程でもなくとも礼文島や利尻島は「余り行かない?」という場所かもしれない。が、何処か遠方に出て行くよりも「訪ね易い?」かもしれない。今般、「一寸した遠足」と称して礼文島に上陸してみたのは、少し前の利尻島と合わせて「好い出遭い」であったかもしれない。

塩ラーメン…(2021.07.22)

<うすゆきの湯>を気持ち好く利用し、汗で酷く濡れていたTシャツも新なモノに替え、酷くサッパリしていたが…そうなると「空腹感」が頭をもたげる…

↓フェリーターミナルへ向かい、乗船までの間隙に食事を摂った…
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↑本当に「オーソドックスな感じ…」の塩ラーメンである…

フェリーターミナルの2階には、寿司店を起源とする大きな食堂が在る。色々なメニューを愉しむことが出来る。そして乗船待ちの時間には酷く便利だ…

↓こういう結果になってしまう…
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↑ラーメンの丼に「寿し」と在るのが少し興味深い…

時にはこういうランチ―この日は朝食も兼ねてしまっていたが…―も悪くはない…

<礼文島温泉 うすゆきの湯>…(2021.07.22)

「一寸した遠足」と称して随分と礼文島内を歩いた。

「礼文島鎮守」という神社に立寄ってから歩き、桃岩を望みレブンウスユキソウに出遭い<北のカナリアパーク>に立寄り路線バスを利用して香深港フェリーターミナルの辺りに至った。

↓香深港フェリーターミナルから歩いて数分、「直ぐ近く」にこういう施設が在って立寄った…
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↓昼食の時間に差し掛かっているような午後12時半になる前の時間帯に着いたが、丁度開館したような頃合いだ…
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↑<礼文島温泉 うすゆきの湯>という施設名…レブンウスユキソウに因むものであるようだ。

午後2時台に稚内へ向かうフェリーが出航する。昼食以上に、「一寸した遠足」で酷く汗をかいたので、サッパリとしたかった。

<礼文島温泉 うすゆきの湯>だが、各地で見受けられる「日帰り入浴施設」という感じで、気軽に利用出来る感じである。各種浴槽やサウナが設えられている。時にこういう施設を利用するのは好い…

↓実はこの施設に足を運ぶ直前、フェリーターミナル辺りの店でTシャツを求めていた。「一寸した遠足」と称して歩いた中、「着衣で海にでも飛び込んだのか?!」という程度に着ていたTシャツが汗で濡れたのだ…
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↑入浴後にこれに替えてサッパリである…

↓出入口辺りに礼文島の観光ポスターが掲出されていた…
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訪ねた先で、この種の施設を一寸利用するというのも意外に好きで、そして記憶に残る…

差閉(さしとじ)にて…(2021.07.22)

<北のカナリアパーク>に至り、「第2差閉」というバス停が近いと判って足を運び、何となく辺りの様子を眺めながら、香深港フェリーターミナルへ向かうバスを待っていた。バスを待ちながら辺りの様子を少々眺めながら歩いた…

↓昆布の天日干しという様子が見受けられた…
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考えてみれば、北海道の北側、沿岸部の現在に至っても続く集落は、古く江戸時代辺りから昆布の採捕を生業にしていたような経過も在る訳で、「営々と何世紀も続く人々の営み」に想いが廻った。

↓土産のTシャツにまで、昆布を採捕する様子をイメージしたイラストが入っている…
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このTシャツに関しては、鎮守に詣でた足で桃岩を望み、更にレブンウスユキソウに邂逅という得難い経験をしたという「一寸した遠足…」で余りにも酷く汗をかき、何やら「着衣でプールに飛び込んだ?!」という程度に来ていたモノが汗で濡れたことを受け、フェリーターミナル近隣の土産物の店で求めたのだった…稚内へ引揚げる際、さり気なくこの新しいTシャツに着替えた…

↓沿岸部にはこういう建物が見受けられた…何やら年季が入って、少し風情が在る外観だ…
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↑漁業関係の資材を置く場所、そして関係者が一寸滞在する場所ということになる“番屋”の流れを汲む建物なのであろう…何か「北海道内の少し古い木造建築」という風情が溢れ、少々見入ってしまった…

今般「何となく行ってしまった…」という具合に礼文島に上陸したが、こういう「さり気ない眺め」もなかなかに好かったので、早くも「そのうちに再訪…」というようなアイディアが頭の中に渦巻いている…

「第2差閉」停留所にて…:礼文の路線バス(2021.07.22)

<北のカナリアパーク>で路線バスの情報が掲出されていた。時計に眼を落とせば、30分経つか経たないかという頃合いに、香深港フェリーターミナル辺りへ向かうバスが動いているらしい。

↓少し小高くなっている<北のカナリアパーク>から、10分まで要しない程度の時間、坂道を下りるとこういう場所に…
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↑稚内でも路線バスを運行している宗谷バスが礼文で路線バスを運行している。その停留所が在って、待合所も設けられていた。

↓脇にこういうような<北のカナリアパーク>関係の案内板も在った。
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↓一瞥して判り悪い程度に色々なバスの便が出ているが?
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↓この停留所を通るのは「香深~知床~香深」という運行系統である。結局、礼文島内の各路線が網羅された運行時刻表がそのまま掲示されていたという訳だ。
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↑運行便数は非常に少ない…

停留所は「第2差閉」または「第二差閉」とも書くようだが、「差閉」は「さしとじ」と読む。何となく思うのは、“知床”、“差閉”、“香深港フェリーターミナル”とバスが行き交っていて、“知床”と“差閉”との間に<北のカナリアパーク>を訪ねる利便を考えて「第2差閉」または「第二差閉」を新設したのではないかということだ。<北のカナリアパーク>にも極一部の路線バスが乗り入れるようだが、やや変な回り道になるかもしれない。そこでこの停留所な訳だ…

そんなことを想いながら、辺りを少々眺めてみるなどして、香深港へ向かうバスが現れるのを待っていた…

↓現れた…“知床”へ向かって行ったバスを見送ったが、そのバスが引き返して来たのだ…
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↓香深港フェリーターミナルで下車した際、乗ったバスを写真に収めた。因みに、「第2差閉」からフェリーターミナルまでの運賃は220円だった。とりあえず現金払だ。乗客の割合としては、来訪者の比率が高い感じがした。これは走った時間帯の故であろう。昼頃だったのだ…
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↑稚内でも路線バスを運行している宗谷バスが運行しているというが、稚内では全く見掛けない車輛だ。専ら礼文で動いているのであろう。礼文町のキャラクターである<あつもん>が描かれ「彩北の花の島 礼文島へようこそ!」というフレーズも在る。「観光バス」の様相だが、普通な路線バスである。古くはよく見掛けたような気がするが、進行方向に向かって前から後ろに2人掛の座席が並んでいるような内装だった。

このバスだが、後部の扉は開閉させなかった。開閉したのは運転士横の前側だけだ。前から整理券を取って奥へ進むように乗車し、下車時は運転士横の運賃箱に運賃を入れて下車するようになっている。「凄く昔の方式?」という感じだ…この辺りでは「後側から整理券を取って乗車し、前側で運賃を払って下車」が多いような気がしている。(地域や路線によっては「前側から乗込んで運賃を払い、後側から下車」という例も在る…)

こんな礼文の路線バス…機会が在れば、更に親しんでみたいような気がする。

<北のカナリアパーク>…(2021.07.22)

酷く汗をかきながら<桃岩展望台コース>を歩いてみて、桃岩の在る風景を愉しみ、少し知られたレブンウスユキソウを視ることも出来た。「思い付いてやって来て善かった!」と礼文島上陸を果たしたことへの感謝の念を伝えた“鎮守”の「御利益?」という程度にも思いながら歩を進めた。

↓その<桃岩展望台コース>の南側のゴールとされているのが知床という地区で、目印のバス停が道標に記されている。
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↑この道標の距離だが…「実際に歩くと、起債の距離より長くないか??」と常々思いながら進んでいた。

「一寸した遠足」というのが存外に好かったと、道標に在るゴールらしい知床のバス停を目指したのだが…

↓こんな道標が現れた…
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↓こういうような経路で<北のカナリアパーク>という場所に至るようになっているらしい。
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↓進んでみると、何やらこういうような場所に至り…
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↓こういう可愛らしい建物が在る広場に出た…
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この<麗端小学校岬分校>というモノだが、実在する小学校、或いはその分校ではない。実際の、この礼文島の南側の知床という集落等の児童が学ぶ小学校は、上記の道標の脇の看板写真に写っている2階建ての建物であるようだ。

この<麗端小学校岬分校>は『北のカナリアたち』という映画の撮影で使用されたセットで、建物を保存して辺りを整備して公園化したという場所である。

映画『北のカナリアたち』である。主人公は女性だ。北国の島の小さな小学校で教員を務めていて、島を去った経過が在り、年月を経てから契機が在って、小学校が在った島や周辺の街を訪ねて教え子達に再会し…というようなことで展開する物語なのだそうだ。(自身では観ていないのだが…)その作中、主人公の女性が子ども達と向き合う教員時代の場面等が、この建物で撮影されていたようだ。「木造(またはそういうように視える)で平屋の、小さな分校に使われているような感じの建物」に該当するモノが見当たらず、「思い切ってセットを作ってしまうのは?」ということになって、この建物が登場したらしい。

↓画の左側で、条件が好ければ利尻富士が視えるのだという。この場所は少し小高い場所で、実際に眺望は好さそうだ。
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↑結局、礼文島の地で利尻富士を望むことは叶わなかった。(船の上では利尻富士を望むことが叶ったが…)

↓上記の“小学校”のセットの手前辺りに、こんな看板を掲出した建物も在った。カフェになっている…
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↓歩いて火照った身体を冷やし、仄かな甘味を愉しもうとソフトクリームをここで求めた…
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辺りには少し広い駐車場や、色々な情報の掲示も見受けられる御手洗も在る。来訪者が寄り易い場所として整備が行き届いていた。

機会が在れば?ここに佇んで浮かぶ利尻富士を眺めてみたいものだ。

レブンウスユキソウとの邂逅…:<桃岩展望台コース>(2021.07.22)

<桃岩展望台コース>…半袖Tシャツの上に、風除け的に長袖の余り厚くないシャツを引掛け、ジーンズ穿きでキャップ(夏用の半分メッシュのモノ)を着用、日頃からカメラ等を入れているバッグを提げた、何やら「その辺を散策」と大差が無い様子で歩いていた。

↓しかし、こういう場所は「その辺を散策」というよりは少々エネルギーは使った…
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↓「何やら…凄い感じの眺め…」というのが連発する中を進み続けた。気温は23℃や24℃だったと思う。かなり汗をかいた…
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↓こんな看板も在った…
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この<桃岩展望台コース>のような場所だが、本当に「大自然に一寸だけ御邪魔させて頂く」という具合に小路が設えられ、その小路を歩んで愉しむようになっている場所だ。自身の場合、道を外れてよく判らない側には踏み込みたいとは思わない…足元が如何なっているのか判らず、進路を見失ってしまうような場合さえ在るだろうから…小路を行く分には、安全に愉しむことが叶う。

↓花が眼に留まった…「これは!?」と思い、立ち止まって眺めた…
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↑レブンウスユキソウだ…

レブンウスユキソウ(礼文薄雪草)は「高山植物」ということになるようだ。アルプスやヒマラヤの高山で見受けられるエーデルワイスの仲間で多年草なのだという。冷涼な礼文島なので“高山”の範疇とは言い難い場所で咲いている訳だ…

手にしているカメラは35mm画角のレンズが着いている<X100F>だ。そういう機材で綺麗に雰囲気が捉えられる程度の距離に、このレブンウスユキソウを視ることが出来た!!正しく「鎮守か何かに感謝!!」という感だ。

この花を視たということも在り、礼文島訪問が忘れ難いものになった…

桃岩を望む…:<桃岩展望台コース>(2021.07.22)

↓時折、こういう道標が在る程度で、本当に「大自然の中に小路」というようになっているのが<桃岩展望台コース>だ。
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↑この種の道標の距離をみて、「やや少な目に記載されていないか?」と何度も思った。意外に起伏も在って、斜面を廻り込むような具合に小路が敷設されていて、「既に先程の道標に在った程度の距離は歩いたような気がするが?」という場面が連発していた…

↓こういうような小路が続いているのが<桃岩展望台コース>だ。
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↓多少開けた感じの場所、「桃岩展望台」に至った。何やら雲で遠景が視えなかったが、微風が抜けて雲が流れると桃岩の或る風景が眼前に拡がった。
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↓「眼前に“桃岩”」と、確りと看板も据えられていた…
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↓何か殊更に幻想的に視えるような光景だったと思う。
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↓少し進んだ辺りでもこういうようい大きな桃岩が視えた。
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この日は、本当に「遠足」という感じだったと思う…

礼文島の厳島神社…(2021.07.22)

沖に利尻富士を望みながら礼文島の香深港に上陸した。

香深港に上陸した段階で、雲の関係で遠景はやや視え悪くはなっていたが、それはそれとして「一寸した遠足」を試みることとした。

礼文島に在っては、自然保護の見地から「決められたコースを歩いて自然観察や景勝を愛でるようなことをしよう」ということで、幾つかの「トレッキングコース」が設定されている。そういうモノの一つに<桃岩展望台コース>なるモノが在った。

<桃岩展望台コース>なるモノ?香深港の辺りからであれば、傾斜地を上り、島の南西寄りな側の丘陵に入り込み、起伏に富んだ小路を歩んで島の南側の知床、または映画撮影のセットを使った公園を擁する差閉(さしとじ)に至る。7㎞強と公称されているコースである。

その<桃岩展望台コース>なるモノへ入る辺りを探して、香深の街から傾斜地を上り始めた。

↓程無くこういう場所に出くわした…
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↓長い石段が設えられた神社だ…
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↓ゆっくりと石段を上ってみた…
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↓随分と石段を上った辺りに社殿が設けられていた。ここが厳島神社である。
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1808年に「宗谷場所」と呼ばれていたこの近隣で仕事をしていた人達が、礼文島にも祠を設けて豊漁や安全を祈願するようにしたというのだが、それを起源とするのが厳島神社だ。「1808年」と言えば?かの間宮林蔵が樺太探検を始めた時期であり、ロシア船との悶着を受けて「北方警固」と称して宗谷に武士達が乗込んでいた時期でもある。1808年には、会津松平家が総力を挙げて武士達を派遣し、宗谷を起点に利尻島や樺太にも上陸したという出来事が在った。

そんな遠い時代に起こった厳島神社であるが、“礼文島鎮守”ということで、漁業や海運業が盛んになった近代以降も人々に大切にされていた。

↓明治期には立派な絵馬が色々と奉納された経過が在り、貴重な文化財として大切に保管されている。
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↑こうしたモノは「履物を脱いで上がって下さい」というようになっている本殿に展示されているので、参拝した際に少し見学した。

石段の下側の辺りに社務所が在る。開いていたようだったので「おはようございます!」と訪ね、さり気なく持参していた御朱印帳に御朱印を頂いた。

↓稚内へ引揚げる際の船内で、頂いた御朱印を一寸眺めていた…
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何か「好い形で礼文島と出会った」というような経験となった一日と振り返るのだが、この“礼文島鎮守”たる厳島神社の御蔭なのかもしれない。そういう多くの何かへの感謝という気持ちは持ち続けたいような気がしている。

ところで…起伏に富んだ小路へ踏み込む前に、この神社の石段を上って下りたのは、存外に好い準備運動だった…

礼文沖で望む利尻富士…(2021.07.22)

遠い記憶を辿れば、雲が多目な中で航海に出て、陸地が近くなる頃に「よくぞ着いた!歓迎申し上げる!」とばかりに雲が流れて、何か美しい光景に出くわすというようなことも何度か在った。

そういうようなことを「期待したい…」という感、言い換えれば「少々雲が多い感じ」が続く中で、稚内港を発った船は礼文島の香深港を目指していた。

時計に眼を落し、「順調に進んでいるのであれば…もう少しか…」と思っていた頃だった。

↓「あっ!?」と声が漏れた…雲が流れ、利尻富士が姿を現し始めた…
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↓長くない時間で雲がドンドン流れ、利尻富士の見え方も少しずつ変わる…
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↓山の一部が「雲に透けている…」というような感じにも視えた…
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↓甲板上で暫し眺め入ってしまう光景だった…
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↓やがて静かに緞帳が下りるかのように利尻富士が視え悪くなった…
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礼文島へ向かう船の上から利尻富士を望む…実に好いと思った。この時点で、「思い付いて出てみて善かった!!」と思っていた…